経験価値

ux
同じラケットを使うからといって、テニスの経験があれば卓球ができるわけではない。
同じプログラムだからといって、PHPができればASPができるわけでもない。
似ているが非なるもの。
知識経験。この要素は全ての問題を解決する。
テニスの経験があり、なおかつ卓球の経験があれば卓球もできる。PHPの経験があり、なおかつASPの知識があればASPができる。うまくできるかどうかは感性次第だが、それでも無知よりはマトモな動きができる。自分がそれを「できない・うまくこなせない」ことを知る経験も自分の将来において貴重な財産にもなる(別分野でがんばろうっと!)
デザインも幅広い分野なので、人それぞれの能力がある。
広告を作っていた経験がある人ならば人を惹きつけるセールスアプローチ(商法)、人間工学に秀でた人ならユーザビリティ(工学)、体力とやる気のある人間ならクオリティ(ちなみにクオリティの反義語はクオンティティで非常に紛らわしいと思うのは僕だけか(「量」の意))。
全てをこなせる人間、全ての知識と経験を持つ人間は見たことがない。
よく「デザイナーにはセンスが大事」と言われるが、ぶっちゃけあれは後続潰しで、百人中百人が違うセンスを持っている中で、そのセンスに優劣をつけることができるわけがない。基準がない。
自分がセンスの良い「カッコイイ」と思った成果物を提出しても、クライアント側のセンスがそれを認めない限り、それは只の「センスの悪い」ものとなってしまう。経験者ならば、作りこんだデザインより適当に作ったデザインの方が採用されて「あれ?」と思ったことがあるはず・・・。(そういう意味でクオリティは『体力』)
ユーザー・エクスペリエンス(user experience )という言葉があります。
米アップル・コンピューター社社員で認知心理学者のドン・ノーマン博士(Donald Arthur Norman)が提唱した、「ヒューマン・インターフェイス」や「ユーザビリティ」よりも、さらに幅広い概念を持つもので、機能や結果、あるいは使いやすさとは別の価値をユーザーに提供する考え方です。
顧客のニーズを完全に満たし、顧客を幸せにする経験を与えることのできるコンセプト。より人を相手にするという心理学的な要素が強いです。
見るだけでなく「楽しい・嬉しい」を体験できるWEBページ。ブログの普及も、この条件を満たしているといえます。amazonは「書店に出向かなくても本が買える」という新しいエクスペリエンスで関心を集め、成功しました。
いずれにしても、新しいWEBの方向性は、デザインとシステムの融合、対話式やインタラクティブ性であるといえます。
作り手の思い込みや理屈で完全武装したページではなく、ユーザーが気持ちよく使えるインターフェイスデザインとシステム。しかし対象が他人である以上、その評価はどこで得ればいい? 怒られることは貴重な体験だ。作り手である僕たちは、意識改革から変えていく必要がある。

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