デザインの不思議。
「楕円は斜めから見ても楕円」
たぶんこれだけ見ても、一般人には、なんのことだか分からないと思います。
要は、楕円形というのは斜め上から見ても、形を崩さないで楕円形のままだということです。
また「楕円」というのが言葉的にどういう状態を指すのか、あんまり知らないのではないでしょうか。
楕円・・・平面上のある2定点からの距離の和が一定となるような点の集合から作られる曲線。
楕円というのは美術的にも幾何学的にも面白い特性を持っており、過去には下記のような記事も書きました。
(参考記事:たまご と Superellipse)
遠近法は比較的メジャーな描画方法だと思うのですが、これを四角を使って書くと、下のような感じ。
ちょっと派手に角度を変えすぎたので逆に見にくいかも。
四角は菱形になります。画面奥の「消失点」に向かって幾何学的に縮小されていきます。
でも楕円の場合は・・・?
この円が遠近法によって・・・
こう!
四角の場合は奥側が縮小率が激しいことで距離感を感じられるようになっているのですが、円の場合は、その距離感が全くありません。
正確にきっちりと楕円のままなのです! 不思議!
もちろん実際の自然界の物質も同じように見えています。
影に落として見てみると分かりやすいです。
楕円は数式によってルール化されているようで、まだこんな不思議があるなんて、なんだか世の中も捨てたものじゃない気がしてきます。
ちなみにこのまま不思議で終わらせておけば美しい話で終わりそうなのですが、こうして赤線を引いてみると、なんで楕円になってるのか、ちょっと理解が進んだりします。
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