坂本龍馬とキリンビール。関係のひみつ



ビールの輸入・販売をしている「日本ビール株式会社」さんが静岡のビール工場で作っている地元ビール「坂本龍馬ビール」。
「坂本龍馬の味がするのか?」と子供のようにチラリと思ったけど、明治維新12人衆がラベルになった中の1種類だそう。
ふーん、あ、そう。
・・・で終わる話なのだけど、実は坂本龍馬とビールには興味深い関係性があったのです。


坂本龍馬の出身地である高知県。そこにあるキリンビール高知支社がゴリ押ししている話なのですが。
酒道 キリンビール株式会社 高知支社 高知タウン
http://www.kochi-town.com/do/009/005/
要は、討幕のために武力を強化したい坂本龍馬が、時の貿易商人であるグラバーから武器を調達。
明治維新後に、グラバーは坂本龍馬の同士である岩崎弥太郎と取引。岩崎弥太郎は後の「三菱グループ」の設立者。
グラバーはドイツビールが日本でも流行ると目をつけ、三菱財閥の出資を受けてビール会社を設立。
これが、後の「麒麟麦酒株式会社(キリンビール)」に繋がっていく、というものです。
おお、なるほど・・・。
坂本龍馬が好きな世代にストライクなストーリーではないですか。
また、キリンビールのロゴデザインは幻獣である「麒麟(きりん)」。
このロゴマークにはし文字である「キ」と「リ」と「ン」の3文字が入っているというトリビアが有名ですが・・・。
麒麟は、空想上の幻獣で、上半身が「」で下半身が「」。
つまり、「龍馬」を現しているという見方もあるそうです。
このロゴマークを考案したのはグラバー氏本人。
キリンビールからは正式な資料も現存していないので公式には否定も肯定も発言されてはいないのですが、グラバーが友人である龍馬と共に歩むという意味でこのロゴのアイデアを出したのなら、ちょっと感動的な話しですね。
キリンビールのコーポレートサイトにも、以下の掲載があります。

「キリンビール」発売に深くかかわった外国人がいる。長崎の観光名所「グラバー邸」にその名を残すトーマス・ブレーク・グラバーである。グラバーというと、幕末に坂本龍馬や西郷隆盛らと幕府転覆に奔走した商人としても知られている。
(中略)
グラバーが幕末時に果たした最も大きな功績は、坂本龍馬が仲介役をした薩長同盟の成立に尽力したことだろう。両藩が同盟を結んだ際には、どちらにも物資の提供をすることを約束したのだ。特に物資不足に悩んでいた長州藩はこの条件に飛びつき、両藩の密約が成立。その後グラバーは龍馬が起こした貿易結社・亀山社中の後ろ盾となって、倒幕のための物資手配に奔走した。

正式に「キリンビールの誕生には坂本龍馬が関係していた」という発言はないです。
キリンホールディングス_企業情報_キリングループの歴史_ビールにまつわる歴史人物伝_麦酒を愛した近代日本の人々_第14回 トーマス・ブレーク・グラバー(公式サイト)
http://www.kirinholdings.co.jp/company/history/person/beer/14.html
結構興味深い歴史ですね。
明治の激動の時代を思い浮かべながらビールを飲むのも、また風情かも。
ただ、高知支社では、坂本龍馬との関係性を謳った販促展開などもしているようですね。
キリンビールの誕生には坂本龍馬が関係していた (まいど!近江町市場の魚屋です!)
http://www.daimatsusuisan.com/nikki/cat3/post_294.html
なんかキリンビールの話にばかりなってしまいましたが、このビールのメーカーは「日本ビール株式会社」。
■Sakamoto Ryoma Beer/坂本 龍馬 Detail 商品詳細 :: 日本ビール株式会社
http://www.nipponbeer.jp/lineup/iview.php?pvw=dt&pid=112
ラベルに日本語が無いのでどうしてだろうと思ったら、数年前までオランダ王室御用達であったオレンジブーム社が元々製造していたためのようです。
幕末の人物をラベルに書いていて外国産というのもブレてる気がしますが・・・。

裏側には、ちゃんと日本語での注意書きがあります。

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