大いなる快適(LC2・コルビジェ)


インテリアで最初に選ぶのは、ソファです。
ソファもいろいろあるので選ぶのが大変で楽しいですね。
デザインや部屋とのバランスを考えると、やっぱりイームズが一番なのですが・・・。
僕の中の憧れで、『お金持ちの部屋にありそうな椅子ランキング』不動のナンバーワンといえば、やっぱりコルビジェの LC2(上の写真)。
映画やドラマの中の社長室の応接セットには必ずといっていいほど出てきますね。
最近では、TBSテレビ「日曜劇場『半沢直樹』」の中で、敵方のホテルの女性専務の部屋に置いてありますね。
黒い革を使った四角いソファ。
丸みのある柔らかそうなルックスのソファが多い中で、銀色のフレームの中にクッションが綺麗に収まった姿は、部屋が広く見える上にかっちりしたモダンな印象を与えます。ブラックの印象が強いですが、ホワイトなんかもイメージが軽くなっていいですよね。


イームズやパントンチェアなんかは、その材質からポップな印象を与えるのですが、LC2 はクッションが厚く、それに金属部品も付加されているせいか、重厚さを感じさせます。
ライトな雰囲気よりも、ちょっとした高級店を主張するっぽい店に合うというか。
この LC2ですが、メーカーであるイタリアのカッシーナ社によって「グランコンフォール(Grand Comfort)」という名称が与えられています。Grand Comfort とはイタリア語で「大いなる快適」の意味です。それくらい力のこもった製品でもあります。
この「LC2」、100万円に近いものから、数万円のものまで、非常に幅広い価格帯で各社から数種類が売られています。
これは模造品・コピー品とは区別されるもので「リプロダクト品」。
リプロダクトとは、版権の切れた製品をオリジナルメーカー以外が販売しているものです。
ジェネリックプロダクト – Wikipedia
一応、ライセンス違反をしているわけではないので違法なものではないのですが、感覚的には模造品ですね。
ミッドセンチュリー系アイテムは、技術が未熟な時代なので、現代に蘇ったプロダクトなら工程や材質において非常に有利で、かつ既に認知のある製品なので販促費用や広告宣伝費もかからないので、コストが安く提供できるという。
購入する側にとっては、見た目はそっくりなものが安い値段で手に入るので、それはそれで嬉しいと思うのですが。
ただ、作る側にとっては、ゼロから苦労して新しいものを創ったのに、それが軽々と競合企業から販売されてしまうというのは悲しいものがありますね。
ちなみにソファの金額の幅の違いですが、高い安いは「座り心地」ではなく。
金額が安いものでも、自分に合った良い座り心地のものはたくさんあります。
金額の指標は、大抵の場合「耐久性」です。
あと僕もいくつか LC2 のリプロダクト品を見かけますが、
一番気になるのは、この部分↓

ここに角があるのは、いただけない。
ここの処理が甘いのだけは認めない。ここだけは確認するようにしています。
というわけで、いつか LC2 が手に入ったらいいなぁ、と妄想しつつ、現実には IKEA やニトリのカタログとにらめっこしています。現実なんてそんなもんですね。
さぁ、働こう!

■コルビジェLC2完全特集 | リグナ東京
http://www.rigna.com/topics/corbusier


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