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日曜日、オープンストリートマップ(OpenStreetMap)のマッピングパーティー参加してきました。
誰でも使えるフリーの地理情報データを作成することを目的としたプロジェクトだそうです。
最初聞いた時は、実に他力本願なプロジェクトだなぁ、というのが感想。
といっても、全国の地図を時間軸に合わせて更新編集していくなんて、他人の善意を使わないと絶対にできないことなので。
そうしてボランティアでできたデータを、企業がビジネスにお金儲けに使っていく。
なんだかなぁ、とも思うけど、クリエイターにとっては当たり前のことで、わりと無償で作ったものが社会利用されていくものなんですよね。
企業人としては、個人的な社会奉仕とは別に、会社に対価を返さないといけないわけだから、このデータを利用しての発展性を考えないといけないわけで。
無料で作って無料で提供すれば、そりゃタダなんだし誰でも喜んでもらえるし褒めてもらうのは簡単。
クリエイティブで難しいのは、喜んでお客さんにお金を払ってもらうこと。お金持ちになりたい僕の人生のテーマでもありますね。
歩いてマッピングしながら、街中の飲食店だったら僕1人でも埋められるかなぁ、とか。
できたデータをどんなことに利用してやろうかなぁ、とか。
いや、むしろ「誰でも入力できるインターフェースを持ちつつゲーム的な要素を持ったアプリ」を作った方が、いろんな人が参加するようになって質と量の両方良いデータが集まるんじゃないのかぁ、とか。
いろいろ考えた1日でした。
──で、トマソンです。
え? だからトマソンですよ。
たまたま電話があった友人と OSM でできそうなクリエイティブをなんとなく言い合ってたら「トマソン」という言葉を友人が知らなくてイライラが募るばかりなので、ここで改めて整理してみる。
■トマソンとは
超芸術トマソン(ちょうげいじゅつトマソン)とは、赤瀬川原平らの発見による芸術上の概念。不動産に付属し、まるで展示するかのように美しく保存されている無用の長物。存在がまるで芸術のようでありながら、その役にたたなさ・非実用に於いて芸術よりももっと芸術らしい物を「超芸術」と呼び、その中でも不動産に属するものをトマソンと呼ぶ。 超芸術を超芸術だと思って作る者(作家)は無く、ただ鑑賞する者だけが存在する。
なんか Wikipedia の説明だけ読むと芸術関係の用語のように思えてくるけど、どちらかというともっと俗物的な言語のような。
要は、建築上用途をなさない階段や扉など役に立たないのにそのままになっているものを、あたかも「芸術品だから遺している」かのように扱って楽しむという景観コンテンツです。
当然わざと作ったものは該当しません。ステマみたいなのは認められないというわけです。
ステマというか、「トマソン」自体が「知った風なコメントで芸術を語る芸術家とその作品」を、偶然の産物を後付けで「さも芸術のように」説明する、という行為を批判しているのですが。
そのへんに転がってる石ころでも、芸術家は芸術と言い張れるわけなので。
定義を言い張ってると日が暮れる上に決着がつかないと思うのですが、はてなキーワードには気持ちよくまとめられています。
■トマソンとは – はてなキーワード
トマソンの語源
トマソンの語源は、プロ野球・読売ジャイアンツ元選手のゲーリー・トマソンに由来する。
トマソンは、元大リーガーとして移籍後1年目はそこそこの活躍を見せたものの、2年目は全くの不発でありながら四番打者の位置に据えられ続けた。その、空振りを見せるために四番に据えられ続けているかの様な姿が、ちょうど「不動産に付着して(あたかも芸術のように)美しく保存された無用の長物」という概念を指し示すのにぴったりだったため、名称として採用された。
固有名詞が名称として採用された理由は、それまでの言葉では説明しがたい新しい概念を持つものだったため、むしろしがらみの無い新しい呼び名を必要としたためと考えられる。新しく発見された病名など学術的用語に個人名を付けるのに似ている。トマソン選手の名前の由来と「超芸術トマソン」の概念に関連はない。
トマソン物件は、テレビで一時期ブームにもなったテレビ朝日系の「ナニコレ珍百景」とも似たようなコンテンツといえますね。
そして、書きながら「浜松 トマソン」で検索したら、既に「浜松トマソンマップ」というのがあった・・・。
■浜松トマソンマップ
http://watch-dog-timer.mine.nu/thomason/
(参考)
■みちくさ学会 : 知れば景色が変わる「みちくさ」のヒント! powered by ライブドアブログ
http://michikusa-ac.jp/
# ライブドアも地味にこういうコンテンツを仕掛けてるんですね
地図に興味がある人におススメの記事
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