世界を広げるデザイン視点「見立て」を持った浜松出身の1人の男の名は


(C)Yasuhiro Suzuki
「まばたきの葉」というアート作品があります。
地面にたくさんの葉っぱが落ちている。
その葉っぱを拾い集めて、部屋の中央にそびえ立つ白い幹を模した円筒へ。
樹の幹にはスリットがあり、そこに葉っぱを差し込むと。
葉っぱは、円筒の中を上に向かって飛び上がり、円筒の上部から吹き出します。透明な枝についた葉っぱのようにも見えます。
やがて葉っぱは、くるくると舞いながら落ちてきて、たくさんの葉っぱによって包まれるような感覚に。
葉っぱには目が描かれていて、それが空気抵抗と重力によってくるくると回るのですが、そうすると「まばたき」しているかのようなコマ割りのアニメーションのようにも見えます。
このインスタレーションを作ったのは、鈴木康広さん。
浜松市出身のアーティストです。


■Yasuhiro Suzuki(公式サイト)
http://www.mabataki.com/
鈴木康広 – Wikipedia
鈴木康広さんの作品の特徴は、デザインの視点。物事の捉え方が捻ってあるというか。
デザインの原則にはいくつかあるのですが、遠いようで近いような似通ったものをまとめるのが得意と感じます。
後は、切り出した瞬間を並べる手法。動画というよりアニメーションの感覚に近いのですが。上の「まばたき」もそうなのですが、シーンの点と点を結び付けて具現化するような作品が多いですね。
変わっているけど、「あ、なるほど」という分かりやすいのが多い。
不思議な体験のできる作品ばかりで、結構ツボにはまるのが多いです。作品を見ていくと面白いですよ!
そんな浜松出身のアーティスト鈴木康広さんは、13日より金沢21世紀美術館 デザインギャラリーにて展覧会を開いています。
題して、「鈴木の見立て+みんなの見立て=見立ての実験室」。
■金沢21世紀美術館 | 21st Century Museum of Contemporary Art, Kanazawa.
http://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=17&d=1719
「見立て」という言い方で、ご自身の発想を表現していますが、独自の視点による世界の広げ方があまなく紹介されてるっぽい。
これいいなぁ。見たいなぁ。石川県に出張できないかなぁ。
特に独特のスケッチ(デフォルメされているようで主要な線だけ残すようなデッサンがすごい)とか見てみたい。

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