大人の集まる洋食「サロン・ド・カイバ(Salon de Kaiba)」は、お気に入りの場所


大人の隠れ家、「サロン・ド・カイバ(Salon de Kaiba)」に行ってきました!
このお店は飲食店なのに「サロン」(客間・応接室)と名付けられていることから分かる通り…。
大人が集まる店をコンセプトにした、一見様お断りのお店です。
照明が落とされた薄暗い室内で、高価すぎずでも趣味の良いダイニングソファに身を沈めて、気取らず・気兼ねなく時間を潰し、または談話できる店。オーナー様の人柄の良く出たこだわりの店ですね。
実際、宣伝を全くしなかったり、若い人の入店を断るなど、徹底的に雰囲気作りとこだわりを貫いているそう。
それでも客足が途切れないのは、人と人とのつながりを意識したオーナー様の人望みたい。
ユニークな人で、はっきりと物事を言う経営者らしい性格のオーナー様ですが、僕は好きです。




オーナー様は謙遜してましたけど、僕はここのインテリアは「ド」ストライク。本革とか成金趣味の高価な家具とか好きな人が多いと思うのですが、僕はこういうあまり高価じゃない家具の方がしっくりきます。休みたい空間なのに、見栄を張って高価なソファやテーブルとかにされたら汚したらいけないとか正直落ち着きませんよね。
自分の家とはちょっとだけ違う第2の落ち着く空間。そんな雰囲気が僕は気に入ってます。

僕は窓際の席に座らせていただいたので、大きな窓から浜松中心街の様子が大きく見えます。
この日は土曜日だったと思うのですが、ハロウィンの翌週だったこともあるためか、少し人通りは少な目。

テーブルライトと、呼び鈴。
電子的なテーブルチャイムが増えた中、原始的なのですが、室内が静かなのでよく聞こえます。
人との触れ合いを大切にしたい意向がここでも伺えます。

とりあえず黒烏龍茶を所望。

アミューズ。グリッシーノですね。
それぞれライン状に練り込んである味が違っていて、チーズ、トマト、カレーだったか。
ちなみにここのシェフである杉浦さんにお話を伺ったところ、杉浦シェフは浜松の有名フレンチの店「シェ・モリヤ」で働いていたそうです。シェ・モリヤといえば伝説の料理番組「料理の鉄人」で鉄人・坂井シェフにトマトのムースで勝利をしたことで番組放送終了後に浜松を騒然とさせた守屋シェフの店。
そんなフレンチの雄である守屋シェフに従事した杉浦シェフがなんでイタリアンであるはずのグリッシー二かというと、このお店の料理のコンセプトが「洋食屋」さんだからです。
気取らず、簡単に馴染みのある食事が食べられる店というのは、あんまり浜松街中になかったと思います。ある意味意外。
僕のナンバーワンレストランというのは何度も話に出てくる通り、東京銀座の「煉瓦亭」。
高級料理ではなく、当たり前の雰囲気のものが当たり前に食べられるお店の料理というのが、僕のベスト料理なのです。
ですので、煉瓦亭のような雰囲気のこの店ができたことは、僕にとってはかなりの大事件。
しばらく通っちゃおうかな、というかんじです。
煉瓦亭のような「カツレツ」。メニューに入らないかなぁ。そうすれば銀座にわざわざ食べにいかなくていいのに。

トマトのサラダ。
トマトにトマトのソースという、これでもかというリコピンまみれのトマト尽くしです。
すごく甘い! 食べやすい!
特筆すべき部分として、トマトの皮がちゃんと剥いてあるのです。気づきにくいけど、シェフは丁寧な仕事をするなぁ。
奥ゆかしい優しさがあふれる料理です。

アヒージョ。
使われているオイルも上品です。

アヒージョのオイルも残さず食べたくなったので、すかさずバゲットも注文。
小さめだけど外側が硬めで中身がしっとりのクオリティの高いものでした。初めて見るようなバゲットの形だけど、どこのパン屋さんから仕入れたものなんだろ?

友人が飲んでるデンマークビールのカールスベア。


クロケット。
日本語でカニクリームコロッケ。

名前負けしないで、本当の蟹肉の入ったコロッケって珍しい! 開いてびっくりしました。
すごくクオリティにこだわってるのが伝わります。

ビーフシチュー。
肉の旨味がたっぷり。そして下のマッシュポテトも丁寧な作りで美味。

ポーク・ジンジャー。
日本語で豚肉の生姜焼き。
これ、お肉も良いし、ソースも良いし。今まで食べた中で一番美味しい生姜焼き。
食べきるのが勿体ないくらい。そのへんの定食屋さんではこの味は出せないと思う。
どういう調理法になってるんだろう。
次も絶対食べたい。ご飯で食べたい。

海老ピラフ。
若干黄色いのはサフランとのこと。
もち米かな、と思うくらい、ふわふわだけど中に芯があるような感じ。
僕のベストは五味八珍のパラパラな炒飯なのですが、このピラフはしっとり系。
あんまり好みじゃないかも…と食べ始めたところ、美味しい! しっかりファンになってしまいました。
しっとり系もいいですね…。柔らかさのおかげで味が染みわたり、なんだか完成された味です。
お米の中心にある芯の部分も食感のアクセントになっていて、これも地味に高い調理技術を想像させます。

オムライス。

中は普通のチキンケチャップライスなのですが、これもレベル高い…。
才能のあるシェフが作ると、こうなるんですねという典型的な例ですね。

ブラックペッパーをゴリゴリっとかけてあげると、また違った風味で美味しい。
自動ミルになっている容器で、ボタンを押すと下から削られたブラックペッパーが飛び出てくるのが面白い。


カレーも食べてみた。
「アジアンな雰囲気」と聞いていたのでココナッツミルクばりばりのタイカレーみたいなのを想像していたのですが、日本式のソースみたいなカレーですね。黄色い色も特徴があります。
で、確かにアジアンな雰囲気の味。でも理由が分からないけど。
ココナツオイルも使わない、スパイスから煮込んで作ったカレーとのことで、全く味の構成が把握できない。
かなりドロドロしていて、スプーンですくって逆さまにしても落ちないくらい。
口に含むと、かなりの甘さ。甘口です。そしてかなり美味しい。
フランスで食べられてるカレーってこんな感じなんでしょうか。
あまり食べたことがないような味の経験ができるので、ぜひお薦めします。

最後にデザート。ヌガーグラッセです。
おフランスで大流行していて日本でも流行すると言われていたけど、あんまりブームこないですね…。
ナッツとドライフルーツの風味に、アイスクリームとは違う食材を使った生地で、未経験なところをくすぐられますね。
少し大人の味なので、お店のコンセプトにそった良いメニューだと思います。

クレームブリュレ。味が3種類くらいあるのですが、その中のアールグレイです。
写真からも分かる通り、紅茶の葉っぱがふんだんに使われています。

アールグレイが美味しかったので、チョコレートのものも追加注文。
すごいたっぷりとチョコが使われていて、これも大人の味。チョコそのものの風味がするぐらいたっぷりとチョコが入っていて、これも美味しい! チョコもアールグレイもどっちも美味しくてこれは注文する際に悩みますな。
■SALON DE KAIBA(公式)
http://s-kaiba.com/
いただいた名刺でロゴがアーティスティックなだなぁと思っていたら、名古屋を中心に活動されているアーティストさんが作成したものだそうです。
こんなところにもこだわりがあって面白いですね。
http://www.miwa.nu/other.html

お店の場所なのですが、宣伝していないということで、どこまで紹介していいものか判断つかないのですが、棕櫚やワルキューレの入ってるビルの2階になります。
一見さんお断りとのことなので、誰か落ち着いた大人の人に連れて行ってもらいましょう。
■SALON DE KAIBA
〒430-0944
浜松市中区田町325-38 笠井屋ビルディング アネックス2F

SALON DE KAIBA洋食 / 第一通り駅遠州病院駅新浜松駅

夜総合点★★★★★ 5.0

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