東京・銀座にあるスウォッチ・グループ・ジャパンの本社「ニコラス・G・ハイエックセンター」。
ここのデザインがスゴイ。
1階のエントランスフロア「アベニュー・ドゥ・タン(時の道)」には、通り抜ける開放性と、待ち合わせの場所に使える自由性を持った空間。ここには道行く人がすんなりと入りこめる雰囲気があり、ガラス張りのショールームが点々と存在している。気に入った時計がありそうなら、ショールームの中に入って時計を眺める。そして購入意欲がわいたなら、ボタンを押すとショールームが昇降をはじめ、ビルの各階に入っているブティックへの直通エレベーターになるのだ。設計は建築デザイナーの城茂さん。
参考
■特集 スウォッチ・ジャパン「ニコラス・G・ハイエックセンター」 Web Magazine OPENERS – WATCH and JEWELRY FEATURES
■第50回「エレベーターはショーケース ?ニコラス・G・ハイエック センター」 JAPAN SHOP
下記は建築設計図
■TOTO COM-ET:淵上正幸のアーキテクト訪問記坂茂氏を旅する -作品ギャラリー-ニコラス・G・ハイエック・センター
建築家の城茂さんばかりが注目されているが、戦略プランを提案したのは、デザイナーの原研哉さん。
■原研哉 – Wikipedia
■原研哉主催の広告制作会社「日本デザインセンター」
フロアの中に設置された「フローティングクロック」と呼ばれる映像サイン計画が非常にユニーク。
2階から4階のそれぞれの床に設置されたプロジェクタが、小さな赤い映像を投射している。
床に映るぼんやりとした赤い点と、宙を浮遊する映像を見ても、雰囲気づくりの光線にしか思えない。
しかし、その光の映像に手を重ねたとき、または偶然身体に映ったとき、人はそれがはじめて時計を写していると知る。さらにその時計は、現時刻を刻んでいる。
こういう「現在と、時の流れをふと感じる」というエクスペリエンスのための設計が、なんかすごい。
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