デザイン職でクオリティ厨・道具厨というプロの方向き


クリエイターが最も使っているソフトと言って過言ではない Adobe Creative Cloud ですが、意外に知られていないのが GPU による OpenGL への対応です。
利用している PC が何のグラフィックボードを搭載しているかということなのですが、ほとんどの方はゲーム用の「NVIDIA GeForce GTX シリーズ」を搭載していると思います。僕も 2019 年に購入した自宅で使用している PC のグラフィックボードは、NVIDIA GeForce RTX 2070 です。
でもこれはゲーム用の技術に特化した DirectX という技術に向いたグラフィックボードで、若干違います。
Adobe 系のソフトは OpenGL という技術を用いて描画が最適化されており、そのためには Quadro というプロ向きの高級グラフィックボード(ビデオカード)を使用します。
OpenGL は 3Dモデルの構築 や現場での CAD といった業務用ソフトで多く使われる技術です。


僕も業務では Quadro を搭載した PC を使用するのですが、時々、こんなメッセージが出て鬱陶しいです。

要は、メーカーが用意している最新のドライバにアップデートしろという意味で、バージョンを上げれば出なくなります。
Illustrator だけではなく、Premire とか映像ソフトでも出ます。
この問題の解決方法ですが、サイトからアップデータをダウンロードして実行するだけです。
■NVIDIAドライバダウンロード(公式)
https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx?lang=jp

自分のグラフィックボードやバージョンが分からない方は、「メニューの 編集 → 環境設定 → パフォーマンス」の画面で確認することができます。
ちなみにここの「GPUパフォーマンス」を切っておけば、GPU の機能を使用しないのでこのメッセージが出なくなります。
この機能は元々、Quadro にしか使用できなかったのですが、数年前からいきなり GeForce でも使用できるようになっています。
公式の「必要システム構成」のページにも、Quadro に並んでちゃんと記載があります。
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/user-guide.html/jp/illustrator/system-requirements.ug.html#main-pars_minitoc
この機能を使用して得られる恩恵ですが、公式には拡大縮小した時に再描画がスムーズになるとかだったかと思います。
あと、縮小した時に細い線が細くなりすぎて消えてしまう(見えない)場合があると思うのですが、これが解消されているのだと思います(たぶん)。
僕の知っている限りでは、WEB系やグラフィック系のデザイン会社では Quadro を使用しているところは非常に少なかったです。今でこそ両者の違いは肉薄しているのですが、数年前までは扱える色数の違い(各色10ビットカラー出力)などハッキリと性能差があり、道具による実力差などもあったかと思います。でもそれ以上に、自分の使っている道具がそういう状態だと気付いている人すら少ないように思いました。(8bitでは最大色数が1677万7216色、10bitでは10億7374万色以上)
これは同じようにディスプレイモニタの方にもあり、対応していなければその色が出力されないことになります。
Photoshop では「30bit にモニタが対応しているか」の設定項目もあります。
僕の使用している C49RG90 も30bit に対応しているのですが、少し高価なモニタでないと対応していないので、購入する際にはスペックを確認しましょう。
少しでも精度を上げたいという方は、グラフィックボードやモニタの性能を改めて確認した方がいいですね。
細かい数値を扱う工業系デザインの方は、特に気を付けた方がいいです。

今まであまり気にしていなかった方は、おそらく 8bit のデータを扱っているため、逆にもう気にする必要はありません。
いつか 16bit や 32 bit のデータ等を扱う時が来たら、改めて機器を揃えれば良いと思います。
  

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