受け継がれた形と理由。職人の道具


(C)Kamoasa Shoten
先月15日までパリ市内で開催された「PARIS DESIGN WEEK 2013(パリ・デザインウィーク)」。
PARIS DESIGN WEEK 2013(公式サイト・フランス語)
http://www.parisdesignweek.fr/
衣・食・住に関わるコンセプトデザインを提案する芸術性の高いイベント。
1週間の間、パリの街中がデザインで溢れるというアートイベントで、お洒落なブランドショップやショールームにホテルに美術館と様々な場所で新しい生活のデザインが展示されるというものです。
小さな雑貨からアーティスト作品に加えて食べられる画期的デザインのメニューなど、生活に関するありとあらゆるデザインが、そこにはあります。
そして、この中に、日本が誇る1つの職人的企業が入っていました。
その名は、「釜浅商店」。
包丁などを販売する、台東区にある料理人の道具の専門店。


釜浅商店
http://www.kama-asa.co.jp/
パリのデザインウィークの中で、日本の包丁が並んでいるのも、少し感慨深いですね。
釜浅商店は、日本国内の産地から揃えた包丁などを展示していたそうです。
産地の特徴や個性、制作工程にも違いがあるみたい。
世界的に見て日本という国は「刀」のイメージがあり、刃先の尖った先で斬って切断するという使い方をします。
西洋の剣の方のイメージには、重量をのせて叩き斬るといった感じがありますね。
そういう意味では、薄くて繊細でだけど威圧感のような迫力があるという包丁のイメージは異文化にうつるのだと思います。
会場では、とくにいろんな魚を裁くのに使う特殊な包丁が興味を持たれたということです。
身近なものであればこそ、気づかないことも多い。
何気なく使っているものの中にも、異文化圏から見れば賞賛されるものも多いように思います。
元々フランスは、日本の漫画などのサブカルチャーに理解がある国。
このようなアートイベントで、ますます日本の文化の素晴らしさが諸外国に伝わっていくといいですね。
そして僕たち日本人は、日本を誇れるようになるところまで色々なことに興味を持って知っていくことも大事だと、改めて気づかされます。

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