不老不死のベニクラゲ

不老不死。
秦の始皇帝が実際に不老不死の薬を求めた話とか、ヨーロッパではエリクサーという幻の霊薬があるといわれたりとか。もちろん生物学上、そんなものはありません。
でも漫画の題材には、よくある話です。
火の鳥とか。人魚の肉を食べると不老不死になるという伝説もありますね。
ただし、大抵の漫画は「永遠の生命を手に入れてしまった悲哀」がテーマになっています。
好きになった人が老いて死んでいくのを見続けなくてはいけない、永遠に続く残酷な話。
果たして「永遠の生命」は幸福なことなのか、という問い。
でも、実際に不老不死の生物がいるそうです。それはベニクラゲ
ベニクラゲ – Wikipedia
「不老不死」の概念が実在するということを知らなかった僕には、衝撃的でした。
っていうか、生命って終わりがあるものじゃないの?
このクラゲは 5mm ほどの小さな生き物です。
世界中の海域に分布する普遍的な海洋生物とのことです。
ただ「不老不死」が確認されているのはイタリア沿岸と鹿児島湾にいるクラゲだけなんだとか。
不老不死のベニクラゲですが、5mm の小さなクラゲなので『他の魚に簡単に飲み込まれて死に、ダメージを受ければ簡単に死んでしまう』そうです。
へぇ・・・。
死んでるじゃん! Σ(゚д゚lll)
ベニクラゲは歳をとるので、正確には「不老」ではなく、成体になった後、幼体へと戻り若返り、また成体に戻るというのを繰り返すそうです。DNAが一緒なので、本人(本クラゲ?)なんだとか。
つまり寿命による自然死がないということです。
世の中の「大きなお姉さん」の間ではアンチエイジングが大流行していますが、実際にベニクラゲを研究して、医療分野である老化防止、若返りを実現させようとしているとか。もうお金で寿命どころか何でも買える時代がきそうだな!
興味深いのは、不老不死という能力を得たベニクラゲという種の進化の過程。
魚が陸に出て足を持ち、または翼を得て空を飛ぶように、生物は身を守るために様々な環境で生き抜くために形態を変えて進化していったわけですが、なぜベニクラゲは、こんなチート的な誰もが望む特殊能力を得ることができたのか。
知能的・肉体的にか弱い生物に、神が与えた突然変異の力なのでしょうか。
それとも弱者が努力で勝ち取った、進化の究極の姿なんでしょうか。
天敵のいない人類が、永遠の寿命を得ることができたら地球上がどうなるかは想像できますけど。
ベニクラゲに関しては、以下のページが面白いです。
■ベニクラゲ研究室 - 不老不死の生物
http://www2u.biglobe.ne.jp/~moozoo41/index.html
そういえば幽霊のことも不思議に思うのですけど、もし幽霊が本当にいるんだったら、地球上は今まで死んだ人間の霊の数で満員電車状態になってる気がするんですけど、いまこの部屋の空間が幽霊でぎゅうぎゅう詰めになっているのかと思うと、すごく気になります。誰か安心させてください。
ちなみに先々月から山形の水族館で、「ベニクラゲ不老不死ご膳」が発売されているのですが、食材はベニクラゲじゃないらしい。
■山形県加茂水族館で新メニュー 「ベニクラゲ不老不死ご膳」、19日から|毎日.jp
http://mainichi.jp/select/news/20120316mog00m040008000c.html
 

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