絵に描いた餅の3分間クッキング

絵に描いた餅。
食べられません。
頭の中にあっても、何の役にも立たない餅。
その餅が食べられるように現実のものにしていく作業というのは非常に難しく億劫です。
でも、この餅は美味しいから、皆に食べて欲しい。
この餅で皆が笑顔になって、幸せになってくれればいい。
そんな原動力はあるのだけれど、現実には思ってもいなかった実現不可能な要因があることがわかったり、障害がもちあがったり(「餅」だけに。言うと思ったでしょ?)。
頭で考えていた時は何の問題もなかったのに。
実際に形にしてみると、いろいろおかしい。


クリエイティブの世界では、そんな問題を解決するために作成と検証を反復する手法をプロトタイピングといいます。
プロトタイピング – Wikipedia
分類、構造化、そしてフレームワークの検討、インタラクションの検証。
反復と基礎的な単純作業を繰り返し、血の汗を流して、ようやく完成に近づく成果物。
でもどんなに頑張っても。
その餅は自分だけしか美味しいと言っていない自己満足な餅。
だってその餅、誰にも食べられてないし。
友人と、オリジナルの携帯電話作るとすると、どんな本体にする? と盛り上がった。
絵に描いてみると、世界中の誰も持って無くて、一目で普通の携帯電話と違うと分かるデザイン。カッコイイ。ソリッドでインタラクティブでオーバーテクノロジー。そして奇抜で創造的なデザイン。
そんな友人が、遂にスマートフォンを購入。
「オレ、デザインにはこだわるんだよね。シンプルなのが使いやすくて一番じゃん。派手なデザインとか無いよね、目立って恥ずかしいし
さっきお前が「美味しいから食え」といって差し出した餅は何だったんだ。
 

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