世界の意味は

情報デザインという捉え方で、最も顕著にその考え方が具現されるのは「地図」ではないかと思う。
通常は「位置」「距離」といった概念でしか表現されないそれは、人の考え方次第でいろんなものに姿を変える。
過去に紹介した、面白い「地図」────────。
↓距離ではなく「移動時間」という観点から描かれた地図
■もうひとつの日本地図
http://yasukawa.hamazo.tv/e2446827.html
↓その土地全体・いわば「世界」を把握させることのできる地図
■吉田初三郎 鳥瞰図
http://yasukawa.hamazo.tv/e2466238.html
↓時間や距離ではなく「乗降」という概念での地図
■ロンドン地下鉄路線図
http://yasukawa.hamazo.tv/e3214778.html
いろんな地図を見るたびに、いろんなことを考えさせられる。
僕らは溢れかえるような情報の中に生まれていて、住んでいて、そして何事もないかのように分かりにくい人生を歩む。分からないのは自分の聞き取りミスなのか、相手の説明不足なのかも分からない。どっちつかずのヒューマンエラー。そして自分が何をしたいのかも分からない人による、まったく分からないコンテンツ。
Web には「サイトマップ」という概念があります。
地図というのが距離や位置を示すものであるならば、Web のサイトマップはコンテンツの位置や行き先を示しています。しかし、それが実際の地図とは違って絵に描けないのは、周知の通り。
サイトマップが、本のように「目次(Index)」ではなく、「地図(Map)」と呼ばれるのならば、僕らはサイトという「ひとつの国」を、都市計画によって美しく創りあげていかなくてはいけないってことだろう。
Webデザインとは、サイトマップを作ることだと言えますね。
あぁ、トートロジーを感じる。
トートロジー – Wikipedia
そんなこんなで地図を色々探してたら、一風変わった地図を見つけた。
 ↓

世界の国名を直訳した地図(クリックで拡大)
日本という国名が「太陽が昇る場所」ということは、その字面や伝承によって知らない人はいないと思うけど、改めて、諸外国の国名を見ていると面白い。
位置関係や、その国の文化なんかの知識を総動員しながら、昔の人はなんでこんな名前をつけたんだろう、とか時を超えて想いを馳せるみたいな感じ。ずっと見入ってしまいます。
それぞれの悠久の時の流れを持って、何かしらの意味をもって生まれた「国名」。
そういえば子供の頃、地球儀を回して「世界」を感じながらその場所に住む人々がどんな生活をしているんだろうと想像していた自分を思い出した。
僕らはいつのまにか、なんだか知った風になっていて、
実は何も知らないまま、
そして知ろうともしていない。
(参考)
□いろんな案内図、広告地図
http://matome.naver.jp/odai/2128953165449854501
□資料:情報デザインとしての地図 – 三上のブログ
http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20081027/1225115493
 

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