ポストGUIIを目指す新しい新技術の研究。
新時代の携帯端末の実験に、「ナビカム」という研究があります。
携帯用の小型液晶テレビにCCDカメラが付いた端末を持ち歩き、CCDカメラに認識用のアイコンを識別させると、関係した情報が表示されるというものです。
歌舞伎に行くと、初心者用に「イヤホンガイド」というあらすじや配役を開設してくれるラジオのようなものがありますが、あれを拡大解釈したような、普段の生活の中で情報検索の手助けをしてくれる端末というわけです。
例えば、食品スーパーなどで。
パッケージに貼られたシールに貼られたアイコンを読み込ませると、生産者や原産地、料理メニューの一例や商品経路が確認できる。
例えば、図書館などで。
棚にあるアイコンを識別させると、どの本が今貸し出し中で、いつ返却されるかが分かる。
ナビカムを使った美術館の実験は既に行われていて、これはちょっと変わっています。
美術館の中には何も展示されていません。
ただ、壁にアイコンだけが貼られています。
入場者は端末を持って建物内を歩き周り、アイコンを見つけます。
端末がアイコンを認識すると、端末に展示物が表示される、という美術展です。
えっ、じゃぁ同じ画面で見るなら美術館までわざわざ行く必要なくね? とも思うのですが、そこは美術館という雰囲気を楽しむというエクスペリエンスもあると思います。
自分の「行動」が経験に直結するという部分が、今までにないGUIともいえるのではないでしょうか。物理的な現実世界と情報世界の融合とでもいうんですかね。
「何もない美術館」はやりすぎだと思うのですが、美術品を解説してくれるガイドブック的なツールというものは、需要がありそうですね。
僕も美術館行った時に解説を求められても、何もできないし。
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