業務のヨーロッパ展開で忙しくなってきたのですが、それでも残業なしで明るい時間に帰る生活です。
そんな中で、仲間内で話題になっている「Besiage(ビジエージ)」が楽しい。
どう楽しいかというと、手を動かして楽しいのではなく、あーでもないこーどもないと考えているのが楽しい。
Besiage は、イングランドのクリエイティブチームが作った物理学をベースにしたゲームで、中世時代の世界観で構造物を使って攻城兵器を建造し、対象を蹴散らしていくというものです。
普通のゲームのように敵を破壊するのが目的ではなく、あくまで道具を作り上げ、それが物理法則シミュレーション上どう動くのか結果を見るというような遊び方になります。
例えば↑こういうステージがあったとして。
っていうか、グラフィックとか可愛くて雰囲気あるのですよ。自分の作った大量殺戮兵器で蹴散らしていくことになるのですが・・・。
崖の上にある砦を壊すのが目標になります。地形的に天然の要塞になっていて、普通の車両では崖を登れないし、高い位置から弓兵が矢を撃ってきます。普通の戦略ゲームだとせいぜい移動コストがあるくらいなのですが、物理法則に準じると途端に難しくなります。
実際にこういう地形だと攻め込むには難易度が高く、お城が高い位置にあるのは納得できるというものです。
この景観を見る限り、いくつかパターンは考えられるのですが、
A:左に階段が見えるので、この細い階段へ移動できる細い車両を作る・・・ただし弓矢で狙われる
B:矢が届く前に電撃戦。崖を登坂できる軽量・馬力のある車両を作る
C:背の高い構造物を作り、倒して一気に砦を破壊する
D:重量物を投擲できる機構をつくり、矢の届かない遠隔から攻撃する
・・・などなど。
この他にも飛行体を作り空から攻撃したりするなど、イマジネーションの数だけ創造できます。つまりこのデザインを考えているだけでも楽しい! 重心や強度などを考えないと自重で崩壊したりと、いろいろ考えることも多いです。
ちなみに僕は、いかに少ない構造で目的を達成できるかというところを工夫してデザインしています。
わらわらと寄ってくる兵士を倒すためだけの、四方に回転のこぎりを付けただけの構造物。
ちなみにこれは血飛沫の舞う阿鼻叫喚の中、屍を乗り越えて襲ってくる兵士の圧力に破壊され、勢いで跳ね跳んだ刃がさらに周囲の兵士の上に落ちて惨劇を生むというスプラッタなものでした・・・
兵士が近づいてこないと意味が無いという欠点を補うため、遠隔攻撃できるように端に火炎放射器を付けてみる。
これはこれで、意外に楽しい。ドリルもいいけど、火炎放射もいいな。
車幅が狭い車両を作ると、狭いところを走れるので細かく動かせます。
ただし地面に起伏が多いと、倒壊してしまうこともあります。
荒地対策で車幅を広げると、起伏があっても倒れにくくなります。ただ中央部が自重で壊れやすくなったりします。
いろいろ考えると、戦車の形って理想的な兵器なんですよね。
僕も古臭いイメージあったのですが、物理視点から見ると、キャタピラって地面との接地面を多く摩擦力をあげているのでどんな荒地でも走破性が高く、考えた人は天才じゃねって思います。敵の砲弾を跳ね返す装甲角度の形状とか考えても、デジタルテクノロジーではない物理学の粋を集めた魅力があります。
現代では道路が舗装されたことでキャタピラではなくタイヤが生き残ったわけですが、そんな背景についてもいろいろ考えさせられますね。
高地にいる敵にはキリンのように高い土台の上に砲台を付けることもあるのですが、そうすると発射の衝撃で壊れたり。
なので強度をあげるために支柱を取り付けて補強したりします。
プロダクトデザインでも同じように考えていきますが、こうしやっていろいろ考えていくの楽しい。
クリエイティブが好きという人に、おすすめしたいです。
実はこのゲーム、656円というのも魅力。
攻略できる設計を事例として紹介してしまうとネタバレにもつながってしまうので難しいところですが、公式のプロモーションムービーでは様々な建造物が登場し、わくわくします。
飛行船やカタパルト、夢が広がるのですが、それにしても飛行船の設計とか想像が付かない・・・。空力とか浮力とかどう計算するのか、難しいなぁ。
■プロモーションムービー(公式1)
■プロモーションムービー(公式2)
動画いいっすね!
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