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僕が言われてすごく困るセリフのひとつ、「消しゴム貸して」。
僕は学生時代からノートにボールペンで書いていたので、普段から消しゴム持ってないんですよね。
なんでシャーペンとかじゃなくボールペンなの消せないから不便でしょ? とか必ず言われるけど、間違えた部分は打消し線や塗りつぶせばいいし。でもなんでボールペンなのかと言われるとそこまでこだわりないけど…。
鉛筆やシャーペンの粉がべっとり貼りついてる感触というか素材感があんまり好きじゃなくて、インクのしっとりと描かれているところが好きだからだと無理やり理由つけてみるけど。ゲルインク、顔料インクなんて世紀の発明ですよね。線が美しいし。
あと、消せない書き方していて良かったと思うのは1点だけ、履歴書書くとき。
みんな緊張するらしいけど、僕は下書きせずにさらさらかけるので。
「間違わないように書く」というよりは「間違ってもいいじゃない、一筆書きだし」という気持ちで書いてるっぽいけど。
そんな僕でも唯一使っていた消しゴムは、日本の名作「MONO消しゴム」。
ブランドとしての認知度も高い、スタンダートであり高性能なプロダクトです。
■MONO消しゴム – Wikipedia
あまり競合製品となるようなブランドを聞かないですが…。それくらい市場のシェアを抑えた製品といってもいのではないでしょうか。
生産当時はインターネットのような便利なものがなかったので、それこそクチコミで広まった最初の良製品なのだと思います。
ちなみに鉛筆の端っこにおまけ程度についてる消しゴムは、ものの見事な使えなさで、どんなに擦っても消しにくいと思うのですが、あれはそもそもの材質が違うのだそうです。
一般的な消しゴムの材質はプラスチック。鉛筆のおまけはゴムそのものなんだそうです。
「消しゴム」と言うくらいだから、こっちのほうが本物っぽいですが…。
鉛筆のおまけのような小さい消しゴムは、使用の際に割れてしまうことが多く。
強度の問題で、ちぎれたり割れたりしにくい「消しにくい消しゴム」を採用しているのだとか。
消しゴムを搭載して便利にしているけど、その性能があんまり良くないって、ハイブリッド型製品に多いけど、あんまり褒められるデザインではないですね。
そんな「プラスチック消しゴム」の始祖である MONO消しゴムは、消費者ニーズを取り入れて、ゴムの特性であるべたつきを抑えるためにパウダー加工されていたり、四隅にスリット入れたり細かく進化をしているそうです。
うん、こういう製品は末永く身近に置いておきたいですね。
ただこれに関してデザイン性があるとは思ってなくて。
最近売れていると言われるシャーペン「MONO graph/モノグラフ」。
壮大なネーミングですが、MONO ブランドの正しい後継である製図事務レベル用途で使えるシャープペンシルです。
■MONO graph/モノグラフ | 株式会社 トンボ鉛筆
http://www.tombow.com/products/mono_graph/
その最大の魅力は「MONO 消しゴム搭載シャープペンシル」であることで、消しゴムを持ち歩きたくない層に爆発的に売れているそうです。
「消しゴムを持ち歩きたくない層」っていうのがよく分からないのですけど。
なんだよ MONO 消しゴムさん先輩をディスってるのかこのやろう。
ただ、持ち歩きたくないけど MONO 消しゴム様の高性能さは理解してるからこその愛の形なんですね、わかります。
きっと未来はお弁当箱付シャーペンとか出るに違いない。
ただ、これデザイン視点でいうとアフォーダンス的には。
「消しゴム搭載シャーペン」ではなく、「シャーペン搭載消しゴム」なんじゃないかと思う。
消せるベネフィットなのか、
消せる道具を持たなくていいベネフィットなのか。
なんか考えるとスパイラルに陥りそうな、不思議なプロダクトですね。
新色でネオンカラーも発売されたみたい。もちろんオレンジ色もあります!
新色は塗装でもコーディングでもなく、素材樹脂内に蛍光顔料を練り込んだものだそうで、塗装が剥げないみたい。
通常の工場ラインだと、コスト抑えるために本体色展開をあんまりやらないけど、売れるプロダクトだとこういうのあるからいいですね!
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