プラネタリウム「銀河鉄道999 ~赤い星ベテルギウス~」を観に行ってきた(レビュー)


(C)松本零士・東映アニメーション
プラネタリウム番組「銀河鉄道999赤い星ベテルギウス いのちの輝き~」を観に行ってきました!
ディスカバリーパーク焼津天文科学館で上映される、プラネタリウムのドームスクリーンに星空ではなく CGアニメを映し出すという CG ドームシアターの番組です。
過去に経験だとばかり観に行った際に、視野全体に広がり、身体を包み込むかのような映像に衝撃を受けたのですが、CG ドームシアターは今回が2回目です。
空の映像が映れば、爽快な浮遊感と、足が地面に付かないような恐怖感。
映像が右から左へ走れば、目の隅に捉えきれないダイナミックな臨場感。
「エクスペリエンス」ともいえる、普段味わえない感覚を楽しむことができて、意外に病み付きになっています。
ちなみに銀河鉄道999は、世代が違うため、宇宙を飛ぶ汽車に乗って旅をするというところだけ知っていて。全く分からない状態。


■劇場版 銀河鉄道999(公式)
http://www.toei-anim.co.jp/movie/999/
銀河鉄道999 – Wikipedia

中に入ると、右手にチケットの自動販売機があるので、そこで鑑賞券を購入します。
上映中の番組が何で何時に始まるのかとか、どこのボタンを押したらなんのチケットが出てくるのか全く分からない UI なので、初訪問の人は必ず動揺すると思うのですが、両脇に館内の人がいて購入の仕方を教えてくれるので、素直に言うことを聞いて購入しましょう。
2人も人手を割いてるわけだから、対面販売にしちゃった方が効率が良さそうですが・・・。
上映時間がくるまでは何もすることが無いので、じっと待ちます。
「科学館」という名前を冠している以上、展示物を見て時間を潰せると思うのならやってみればいいでしょう。
1階には、カップ式飲料の自動販売機があり、テーブルと椅子が用意された休憩スペースがあります。
また、有料で入場できる展示スペースもあり、この有料スペースは毎回そこそこ面白そうなものをやっています。
ただ子供向けなので、大人だけで入るには若干の勇気が必要です。
時間になったら、2階のプラネタリウム入口に移動します。
時間になる前はベテランの人たちが列を作って並び始めるので、その後ろにつくのが吉。
人気のコンテンツだと列がずーっと伸びて階段のところまで届きますが、その人数でキャパの半分くらいです。
この日は、日曜日でお昼14時という時間帯だったからかお客さんが多く、見たこともないくらいの人数が並んでいました。
ちなみに「銀河鉄道999」は、1日1回だけ上映なので、この時間帯を狙うしかありません。

ということで、見た感想をば。
未視聴の方のために、ネタバレしないようにしていきます。
まず鑑賞券が 600円 というのが高いかな、と。
スターリーテイルズの時は、その映像のクオリティに大満足だったのですけど。それに値段はもっと安かったような?
CG というより従来のアニメーションの手法なのか、画に驚きがないというか。TVドラマを見ているまんまでドームシアターに最適化されたような映像が少ないんですよね。
声優さんはたぶん同じ人なんだと思います。
主人公の「鉄郎」がドラゴンボールの悟空だったので。
ストーリー的には、旅の途中で「ベテルギウス」の爆発に巻き込まれるというものです。
ベテルギウスは、最近その名を聞いたことも多いと思うのですが、数年以内に超新星爆発(スーパーノヴァ)を起こすと言われている赤色超巨星です。
爆発した場合の地球への影響は諸説あるのですが、昼間でも明るく見えるほど強く輝き、それが4か月も続くと言われています。
この星についての解説をしつつ、そこからの脱出劇というドラマですね。
ストーリーというべきドラマ性や派手なアクションシーンなどは無いと思います。
ただひたすらに、宇宙の星々が綺麗というのと、謎の美女メーテルが綺麗です。美しい。
ラストにはサプライズゲストともいうべき人の登場もあります。
まぁ松本零士作品なら、と大体想像付くと思うのですが。
(ちなみに登場の際の僕の頭の中は「誰?」でしたが)
エンディングは、ゴダイゴの名曲でした。
作品のテーマは、「今があるから、未来がある」。
星々の光は、数万光年をこえて人間の目に届いているので何万年ものタイムラグがあるといわれる宇宙において、悠久の時の流れはテーマになりやすいのですが。
ベテルギウスという老朽化した1つの星が消える。
ただ消えて死んでいくということに哀しんでばかりいては駄目で、超新星爆発の後のガスや粉塵から、また次の新しい星・生命が生まれてくる。
それが人間のように、寿命と誕生を繰り返し、繋いでは次にまた繋いでいくという、永遠のループで「現在」という点を連続させることで「未来」という線になる。
未来へ進むということは哀しみや辛いことを乗り越えていくものなのだと捉えるような印象を受けました。
Wikipedia を見ると、「銀河鉄道999」は格差社会に問題提起しながらも、死の運命についてもテーマを持っているようなので。
永遠に朽ち果てない機械の身体を求めて旅をして、そして(主人公は)自分の人生と生命に答えを出す、というのが作品内容のようなので、作品に沿ったテーマなのかもしれないですね。
また、プラネタリウム番組としては、銀河鉄道999は過去に3作品上映されているそうです。
今回の「銀河鉄道999~赤い星ベテルギウス いのちの輝き~」は、つくばエキスポセンターでも上映されているみたいですね。
■つくばエキスポセンター
http://www.expocenter.or.jp/?page_id=51

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コメント

  1. nobu より:

    非科学的な話で申し訳ないのですが
    超新星爆発の時期に関連して少し気になる記事があるのですが
    紹介させていただきます。
    新約聖書ヨハネ黙示録18章より引用
    18:1この後、わたしは、もうひとりの御使が、
    大いなる権威を持って、天から降りて来るのを見た。
    地は彼の栄光によって明るくされた。
    18:2彼は力強い声で叫んで言った、
    「倒れた、大いなるバビロンは倒れた。」
    そして、それは悪魔の住む所、あらゆる汚れた霊の
    巣くつ、また、あらゆる汚れた憎むべき鳥の巣くつとなった。
                           以上抜粋
    これは人類の終末期に起きる出来事を描写したものの一部ですが
    ベテルギウスの超新星爆発は、地球上を明るく照らすほどで
    あることから、この時ちょうど超新星爆発が起きていると、
    このように表現出来ると考えます。

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