学生の頃の法学だったと思うのですが、笑い話として習ったこんな話があります。
酒を売ったことがなければ、酒屋の営業の許可は下りない。
つまりいつまでたっても誰もお酒を販売することができないという、なんだか不思議な法の笑い話です。
営業の許可が下りていないのだから、お酒は売ることができない。だから許可も下りない。
この笑い話は、いろんな角度からいろんなことを教えられます。
実家の玄関ドアには、網戸が付いています。
小さい頃からあったので、僕は普通だったのですが、来客者にはよく驚かれます。
僕も友人の家に行って、はじめて「玄関に網戸は無い」のが普通と知りました。
一般的じゃない以上、そんな商品も無いので、当然ハンドメイドです。
でも今ググってみたら、いくつか商品がひっかかりました。
「玄関の網戸」を販売しているメーカーも、ちらほら出てきたようです。
このご時世、アイデアはどんどん商売になるものです。
■取り付け簡単!全開式玄関アミド●新簡単網戸
普段は、こんな感じに、折り畳まれて、すみに収納されています。
うにょんと、引張りだします。
広げて、マグネットでカチャンと固定されます。
これで風が通りやすい玄関の完成。
よく見ると分かるのですが、ネジ穴なんかも見えていて、ハンドメイド感ばりばりですね。
作ったのは父親なのですが、父はこういうのをよく作ります。
元々クリエイティブが好きな人なのだと思います。
窓にはあるのに、玄関を網戸にするというのは、できそうでできないし、作ろうと思っても作れない。
「作りたい」「作ろうと思った」ではなく、「作った」という事実が大事です。
今から自分がこれを作ろうと思ったら。
材料集めも大変だし、失敗して材料が無駄になるのも怖い。
そもそも、作れるのかどうかも分からない。
──そんな人が、ほとんどだと思います。
そして口では「こんなぼろい網戸、自分にも作れる」という人が、100%だと思います。
網戸を欲しがる可能性のある市場を、どう捉えるか。
自分は、どう動くのか。
前述の酒屋の笑い話は、笑い話で終わりだった話。
実は、この無限廻廊からの脱出できる「突破口」があります。
自分の持ってるお酒が、かなり良い物だとしたら?
他人が売ってくれと、せがんでくるようなものだとしたら?
自分の仕事を面白くするのは、想像上のなんでもできる自分ではなく、やってきた自分の結果だと思うのです。
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