ロボットブームで数多くのロボットが市場に出はじめたのですが、そのどれもが愛くるしい表情と外観を持ったコミュニケーションに秀でた愛玩系のロボット。小さな子供や老人にも愛されそうで、高機能で優しいデザインですが。
コペンハーゲンの研究機関 Robotics, Evolution and Art Lab は、まったく新しいコンセプトでロボットを開発し、ジャーナルに衝撃を与えました。
「人間そのものを模倣する」のではなく、「人間のできないことをする」という発想。
工業用ロボットでさえも skeuomorphism から離れないようなかろうじて人の気配を感じるものでしたが、このロボットは針金にモーターが付いているだけ。しかし万能に近い可能性を持っています。
動画の中で紹介されているのですが、単純構造のロボットが針金本体をくねらせながら歩行？ というか進んでいます。確かに複雑な関節を必要としないこの稼働システムは効率が良いですね。
このロボットのすごいところはロボット自身を生み出すシステムを持っているところからデザインされているところ。
3Dプリンターならぬ「1Dプリンター」に、やりたいタスクを入力すれば、最適化された機能と形状を持ったロボットがにょろーんと出力されるという仕掛け。
3Dプリンターは立体的に素材を練り上げていくものですが、１Dプリンターは糸（針金）をそのまま出力するだけです。
その出力された針金を3次元的な構造と最適な形状に曲げていき、自律的に対象の地形や環境に適した手足を生やすということですね。
シンプルにストイックに問題を解決する。
良いデザインだと思いました。
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