5月19日はルービックキューブの日だそうです。
ちなみに僕の場合は子供の頃に触って見た時、AからBへ移動したらCが移動しちゃうので全くパズルが揃う気がしなく、そんなだから面白いわけがなく、あんまりのめり込みませんでした。今でも苦手意識ありますね。玩具の VF-1J バルキリーの完全変形なら得意分野なのですが。
ルービックキューブはよく、数学と密接な関係があると言われます。
そういえばそんな立ち振る舞いがあるようにも思えてくるのですが、それは造形の話ではなく「解法」の話。
「手順」が決まっており、論理にすることが可能なため、それが数学的と言われる所以です。
パズルを完成させる解法があり、そこに至る道が無限にあるということは、つまりより完璧なアルゴリズムを組むための飽くなき探求への路もあるということです。数学者や技術屋は今でもチャレンジを続けており、現代でもカメラからの画像認識やAI の分野からのアプローチも発展途上中となっています。
有名なオープンソースのアルゴリズムにも「Cube Explorer」というのがあります。
Solve Rubik’s Cube with Cube Explorer
http://kociemba.org/cube.htm
デザイン的な観点からも、見ていきます。
配色は世界基準となる配色があり、日本だけ初期には違う配色パターンがあるようです。
そして外観から想像できないのが、その内部機構です。全方向に回転し、ブロックが自由自在に移動するこの正方形には、神々しささえ感じられます。この仕組み、子供心には不思議でしょうがありませんでした。
分解すればなるほどと思うのですが、軸となる立体十字のフレームに、ブロックが出っ張りによって引っかかっているという単純な構造です。回転するシステムが存在するのではなく、ただブロックが他のブロックに引っかかりながらスライドして移動しているだけですね。
この構造を見るだけでも、こんなにシンプルな構造でダイナミックな運動を実現しているプロダクトとしての優秀さを感じます。玩具としては「低コスト」がビジネスにおいても重要にもなるのですが、ルービックキューブはここでも大量生産可能な工業製品になっており、あらゆる分野で次元を超えた飛び抜けた智慧のスーパープロダクトになっています。
そういえば気づかなかった部分としては、1面3X3に配置されている真ん中のブロック(センターキューブ)。このブロックの位置は軸に固定されているので動かないというのも子供時代には気づきませんでした。これを理解していれば、少しは解法を理解できていたかもしれないですが。。。
同じように「部品」一つ一つを見ていくと、センターキューブの周囲のブロックにも2種類あることがわかります。
角になるコーナーキューブと、その角に挟まれているエッジキューブです。
エッジキューブは角に移動することはできないし、コーナーキューブも然りです。
つまりコーナーキューブの位置関係は8パターンしかないことになります。正方形ですからエッジキューブは12パターンしかないです。
こう考えると無限そうに見えていたルービックキューブは実は単純そうに見えてきて理解できそうです。
Wikipedia より
位置関係がパターンが少ないことがわかれば、あとはブロックとブロックを移動させるやり方です。難しいのは位置を思った通りに入れ替える方法を理解することですが、位置にはパターンがあるため、当然入れ替える手法にもパターンがあります。この入れ替えもパターンは少ないですね。やり方が単純に決まっているので覚えるだけです。ルービックキューブの達人って頭が良いイメージあったけど、この手法を覚えて場面場面でその通りに実行しているだけなんですね。。。
??3×3ルービックキューブ簡単6面完成攻略法<初心者向けのわかりやすい解き方>
http://www.macozy.com/rubik/3rc/index.html
というわけで、構造を把握するデザイン的視点を持ってルービックキューブに久しぶりにチャレンジするのも面白そうです。
プロダクトデザインを勉強している人も、かなり参考になり考え方も変わると思うので分解して見るのもおすすめです。
コメント