(C)GrafikBS
上は、「GrafikBS」というデザインスタジオが制作したポスターの数々。
似たような幾何学的なバナー画像もよく見ることもあるのですが、彼らは「スタイリッシュ」な「デザイン」を得意とし、世界を席巻しています。
「GrafikBS」は、ありとあらゆるデザイン投稿サイトに登場するほど世界中で有名で、彼らが参加していないメディアはないほど精力的に活動しています。ソーシャルサイトで星の数ほどの「いいね」を獲得するほど、彼らのデザインは評価されています。
おそらく、イマドキの「デザイン」に合っていて、流行のスタイルを踏襲しているということでしょうね。
彼らの最新の作品や過去の作品は、Twitter のアカウントに流れてくるものが確認できる他、インタビュー動画などからも確認ができます。
■GrafikBS(@GrafikBS)さん | Twitterの画像/動画
https://twitter.com/GrafikBS/media
Bjorn Svenson interview with Grafik BS from Amy West on Vimeo.
ちなみに Twitter のプロフィールによると、
GRAFIK BS:ビョルン・スヴェンソンによって 2013 年に設立された現代的なグラフィックデザインスタジオは、エレガントなグラフィックデザインを作成し、共有しています。
と、フランス語で書かれています。
おぉ、フランス! さすがファッショナブルですね!
冒頭の画像を見て良い悪いを含めてあらゆる感想を持つと思うのですが、あなたはこのイメージをカッコイイと思うか、それとも疑問を持つのか。ここでは答えについて敢えて触れませんが・・・。
この画像を制作し発表した「GrafikBS」というデザイン事務所なのですが、実は彼らは存在しません。
フランス語のプロフィールやインタビュー動画は、それっぽくするフェイクなのです。
彼らは、デザイナーが集まるコミュニティに何食わぬ顔で参加し、そして作品を発表して、多くのデザイナーや一般人から様々な評価を受けたりしています。ニセモノデザイナーが1人混じっている場面を想像するとかなりコケティッシュですが。
彼らのデザインコンセプトは、インタビュー動画で確認できます。
● インターネットを見ればトレンドや流行があるので、それを真似るのがデザインを良くするコツ
● 見た目だけが最も重要! それ以上は無い」
● デジタルコピーすれば、どんなかっこよいサイトも作れる
なんか結果的に正しいこと言ってそうな気もするのですが、そんな時代なんでしょうか。
コンピューターを前にして、画面の中だけで完成して「それっぽく」作るスタイル。
現在の WEB や アプリには、特に多いですね。
意味がよく分からないもので「スタイリッシュ」っぽく構成されたもの。
小さな文字。
流行のスタイルは、適用すれば流行のスタイルが可能です。
「GrafikBS」というプロジェクトは、偽デザイナーを嘲笑し楽しむジョークプロジェクトではなく、本来の仕事に戻すための警笛をならすものです。
未経験の人ならともかく、仕事にプロ意識を持つ人なら、なぜ冒頭の画像が恥ずかしく「デザイン」では無いのか、その説明ができるのではないでしょうか。
しかし、このようなプロジェクトを思いつく人のクレバーさにも驚きますね。
かなり面白いです。
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