地鶏だけに鳥肌の味とビジネス「じとっこ組合」という居酒屋ブランディングに興奮(浜松モール街)


最近、日経とか読むようにしているのですが時々登場する「(株)エー・ピーカンパニー」という社名。
低迷が続く外食産業の中でも最も厳しいとされる居酒屋ビジネス。それでもこの企業が注目されるという理由。
調べれば、知れば知るほど面白い企業です。
居酒屋なのにメーカー。「自分たちは製造業・生産業」という信念。
ビジネスモデルは生産者直結というもの。中間業者無しに直接仕入れることで低価格で新鮮という高品質低単価を実現。
ここまではよくある話で、浜松市内を見回しても同じようなことをやっている飲食店は多いのですが。
この企業のすごいところは、農場を自分でやり、鶏も育て、魚を捕るために船まで買って漁業をやるという徹底ぶり。
直仕入れどころか、直営生産。
そんなAPカンパニーさんの店が浜松にもあると知って、行ってみました!


お店は、「じとっこ組合 浜松モール街店」です。

ザザシティの南側、モール街の中にあります。
目の前にコインパーキングがあるのですが、高いです…。
駅南の方まで歩けば安い有料駐車場があるのですが、微妙な距離。飲む場合は代行ではなく普通にタクシーなどで来た方が安いかもですね。

メニューは、しっかりとした雑誌のようなスタイルになっています。
このアイデアいいなぁ。生産者の情報など、読み物として出来がいいです。これイイ。
美しい写真にキャッチコピー、料理の詳しい情報やコラム。時々、広告(笑)。
昨今、オウンドメディアとか流行で自サイトで情報を発信、というのが定番ですが、このメニュー本の充実度を見ると、こういうオウンドメディアとしての概念ややり方があるんだなぁと感心してしまいました。
普通に販売してても買うかもしれない。
生産者の人たちも顔出しです。
友人は生産者が鶏を抱えてニッコリしている写真を見て、「鶏を食べる場所で、鶏を可愛がってる写真はつらい」とも言ってましたが。

内装は木を使った田舎の安い大衆酒場のような雰囲気なのですが、ところどころに使われている金網を見る限り、養鶏場をイメージしているのではないかと…。デザイン視点ですが。
コンセプトはともかく、見せ方の部分でどう考えてもデザイン事務所か広告代理店入ってるだろ! と思っていろいろ調べてみると、どうやらパラドックスというブランディングに特化した制作会社がやっているみたいですね。
広告の賞も受賞してました。

(C)BtoB ADVERTISING ASSOCIATION-JAPAN
「DANGAN」と題された会社案内で、弾痕が空いてる特殊製本ですね。
アイデアとしては古典ですけど。
また、そこのデザイナーが自分でリクルートサイト作って自分で応募して、いまエーピーカンパニーの広報として働いてるっぽいので、インハウスでのデザインブランディングがしっかりしているのも当然という話でした。
■【広報インタビュー】岡田 英樹 氏 株式会社エー・ピーカンパニー 企画本部/ブランド推進部 部長 – ValuePress! [プレスリリース配信・PR情報サイト]
https://www.value-press.com/pr_interview/apcompany
ちなみに店員さんはホットパンツが似合うような若い女の子が多いのですが。
「テーブル会計です」と書いてあってなんでだろうと思っていたのですが。
支払って店の外に出ると追いかけてきて、店で使われていた味噌の入ったタッパ容器を手渡してくれるという「演出」がありました。

ちょびっとしか入ってないのですが、これは再来店するといっぱいまで入れてくれるそうです。
友人はリピーターなのですが、容器いっぱいになったものを受け取っていました。
このへんの顧客囲い込み戦略なんかも面白いです。
いろいろ考えますね。
下のURLの記事インタビューが詳しくて面白いので、一読をお勧めします。
■“体育会系”居酒屋では勝ち残れない | 企業戦略 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
http://toyokeizai.net/articles/-/12230
■apcompany / エー・ピーカンパニー – 塚田農場 四十八漁場 関根精肉店 芝浦食肉(公式コーポレートサイト)
http://www.apcompany.jp/

フリー Wi-Fi も充実。
テーブルごとにちゃんと明記されています。これは SNS が盛り上がりますね。
ということで、ようやく食べたもの。

きゅうりとかキャベツ。
壺に入った味噌を出してくれるのですが、これがまた美味しい。
めちゃくちゃ美味しい。きゅうりをかじる習慣がない僕でも、もっときゅうりを欲しがるくらい味噌が美味しい。

これが味噌。
たぶん帰りにくれるタッパに入ったものと同じだと思うけど…。

烏龍茶。氷率は多い。溶けていくとそれなりのボリュームになります。

豚肉。

ポテトサラダ。
半熟卵をぐちゃぐちゃにして食べます。スナック菓子みたいなのも混じっていて美味しい。
鶏と卵が美味しい店なので、このへんは押さえたい。

つくピーとかいう名前のメニュー。
しゃきしゃきで皮厚のピーマンと一緒に食べます。このピーマン、厚いのだけどみずみずしくて美味しい。ピーマン嫌いな僕でも美味しい。

このタルタルソースも好きな味。

トマトサラダ。
これもかなり美味しかった。
仕入れ先、本当にいいなぁ。

チーズフォンデュとチョリソみたいなの。
熱々です。
最後にバゲットで食べるのだけど、このバゲットだけ一瞬気が緩んだみたいな感じで美味しくなかった。

熱燗。容器いいですね。

とんぺい焼き。
すごい甘い。これはもうデザートだ。かなり美味しいけど。卵がいいのかな。

チキン南蛮。
普通に美味しい。

馬肉。


鍋。2人前から用意してくれるらしく、値段は1人1200円くらい。
定番のやつがあるのですけど、リピーターである友人が変わったものを食べたいとのことでピリ辛の鍋に。
なかなか美味しかった。
コスト的には普通なのですけど、味はかなり美味しいです。
調理的技術というより、素材が美味しいので、なるべくシンプルなメニューを選んだ方がメリットはあるように思います。
味にこだわって美味しいのが食べたいなら地元個人店の方が全然良い。
席やテーブル・通路は狭く、店内はかなりうるさいです。
また、呼び鈴のシステムが無いので店員さんを呼び留めないといけないのですが、みんな忙しそうでフロアに見えないことも多いので注文はかなり苦労します。料理が出てくるまではかなり遅いです。
店員さんの接客は、たぶん厳格なサービス業としての接客教育は無いように思います。良く言えば親密、悪く言えば自由。若いギャルのような子が多く、店員さんによって当たり外れがあるので不快に思うこともあるかも。
接客態度の教育よりも会社としてのコンセプトが身につくような教育がされているとインタビュー記事にありましたが、少なくとも僕のテーブルでは、その手の面白い話は聞けませんでした。店長さんらしき男性がすごく一生懸命に働いていたは印象的。
コスパは良いというより、値段の割においしかったので、また違う鍋とかをリピートしようと思います!
■じとっこ組合 浜松モール街店
電話:050-5570-5019 (予約専用番号)
   053-413-3777 (お問い合わせ専用番号)
住所:静岡県浜松市中区千歳町73-2
営業時間:16:00~翌3:00(L.O.2:30)
定休日:無休

じとっこ組合 浜松モール街店焼き鳥 / 新浜松駅第一通り駅浜松駅

夜総合点★★★☆☆ 3.0

コメント

  1. 管理人 より:

    あけましておめでとうございます。貴サイト拝見しまして非常に良いコンテンツを配信されており勝手ながらリンク集に追加させていただきました。こちらです。kaigaikekkonn2.info 相互リンク、ぜひご検討いただければ幸いです。

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