最近「作り手の発想」というのが気になりはじめて。
人間は十人十色、思うように意識が統一されないのは仕方がないところなのですが、正解のない部分での論争や意見出しなどが、方向性が定まらない理由になってしまっているパターンもあって、これでいいのかなぁと思うことが多々あります。
具体例をあげると、「レンズが2つあるカメラ」を作ろうとする経緯。
普通に考えたら、レンズは2つもいらない。
「ウチは解像度みたいな『技術』で勝負しない。アイデア勝負だ!」
「普通に考えてレンズを2つにすれば、性能も倍じゃね?」
「歴史上誰も作ったことがない、全く新しい商品ができた!」
こんな感じ。
ほんとにもう、レンズを2つにしたところで、誰が使うんだか。
それ、誰が得するの? 誰が喜ぶの?
今までそんな商品が無かったのは、需要がないから誰も作らなかったんだ。
という思想になって、誰も止めないからですよねー、みたいな。
だから、こんな商品が世の中に出てしまう。
レンズが2つあるカメラ。
普通の「作り手」なら、そんな意味のないもの、最初から作りませんよね。
──というここまでの否定を、なんだか共感できないのです。
僕は、「レンズが2つあるカメラ」面白いと思うのです。
「普通」に考えたら、意味がない。
そんな風に意味がないと思わず、そこに意味をつけようと思うのです。
ちなみに、このレンズが2つあるカメラというのは、実際に販売されています。
■サブカメラで、よくばりワイプ撮り | デジタルビデオカメラ | Panasonic
http://panasonic.jp/dvc/wipe/index.html
レンズが2つあるという特性。
このサイトでは、商品の購買行動をかきたてるような、そんな使い方の提案がたくさんされています。
例えば、探検隊風に、カメラを構えた自分自身もサブカメラで撮影することによって、映像時のリアクションを伝える。
例えば、子供の運動会を撮影しているお父さん。子供の一挙一動に喜ぶお父さんの表情もサブカメラで撮る。
いろんな映像の残し方ができそうですね。
2つのレンズで撮影されたシーンは、通常のビデオカメラだと、後で別々に動画編集する必要があるのですが。
このビデオカメラは、「ワイプ」で処理することによって、動画編集の技術が必要なく、アイデア次第で面白い動画がとれるようになっています。
(C)Panasonic Corporation
「ワイプ」という見せ方も秀逸だとは思うのですが。
コンテンツの見せ方が非常にうまく、購入したらこんな風に楽しめそうというワクワク感がありますよね。
こういう面白い使い方や、ワクワク感を演出できてのクリエイティブだと思うのです。
少なくとも僕は、この2つのレンズがあるカメラは欲しいなぁと思ってしまっています。
手に入れたら、あんなことに使おう、あんなことに使おう! あんな使い方もできるんじゃないか!
自分が使っているところを想像しまくって夢見ています。
■2カメラ搭載の“ワイプ撮り”ビデオ「HC-W850M」を試す – ITmedia デジカメプラス
http://camera.itmedia.co.jp/dc/articles/1401/16/news126.html
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