ネットサーフィン(死語)していて、妙に文字が小さくて読みづらいサイトを見かけたことありませんか?
あと、アニメーションを多用していてガクガク動いていたり、動画がずっと流れていてあまりの重さに自分のパソコンの冷却ファンが騒音立てて回り始めたり。
これらは、とある理由で新人のWEB制作者が陥りやすい失敗作です。
その理由とは、スペック厨。
「スペック厨」がなんのことか分からないという正常な人のために説明すると、高機能な道具(パソコン)じゃないと仕事ができないと思っている人、もしくは会社の経費は自分の財布じゃないから少しでも高価なものを買いたいと思っている人みたいな感じですね。似てるけど、湿度が高い日本の狭い道路で最高速の出せるスーパーカーやオープンカーみたいなのに乗っている人とは、ちょっと心理的には違います。
文字が小さい WEB サイトを作る人は、大画面のモニタを使っている人。大画面ディスプレイは解像度が高く表示領域も広くて仕事がしやすいですが、そのぶん文字を小さくて作業してしまうので、作ったものがありえないくらい小さくなります。
アニメーションやスクリプトを多用する人は、高機能な PC を使っている人。処理が速いので遅い人の気持ちにならず、ガンガン動きをつけてしまいます。処理の遅い PC の人が見るとなんだこれはとイライラする。リンクが PDF ファイルに直接リンクされているとか、ページを開く度にいちいちアニメーションするとかも大抵こんなかんじですね。
業務をするのに効率をあげるために会社がスタッフに高機能なパソコン&高解像度モニタを用意してしまいがちですが、普段使っている環境がハイスペックなものであると感覚が狂って育ってしまうことが多いです。なので、新人教育には「普通の人の感覚」に慣れさせるためにある程度スペックの低いパソコンを使わせることも経験上かなり大切です。
前述の PDF ファイルへの直接リンクも、低スペックだとクリックしてから Acrobat が立ち上がるまでイライラするもの。経験上、一般人がこういう気持ちになると知っていないとそれを反映するデザインにはなかなかなりません。問題を解決するのがデザインなので、その問題に気づくことを養うということですね。
■必要なスペック
メール・ネット : 5万円以下PCでも可
Excelなど事務系: i5以上、メモリ4GB
デザイン制作(グラフィック):i5以上、メモリ8GB、グラボ有
動画制作・3DCAD等:メモリ16GB
新人さんに良いマシンが回ってこないとか、背景になる理由がいろいろあるものです。
自分の与えられた PC 環境があまり良くないという人は、そういう経験が足りていない、客観的な発想ができていないと判断されていないかもしれません。
逆にそこからどのような作業の仕方をすれば効率を上げられるか、コストを下げられるかなど、自分なりに工夫することで業界で長く働けるノウハウを蓄積できるようになるのかなと思います。
あと画面の大きさだけは、感覚が慣れないと成果物の大きい小さい分からないので小さめの画面からスタートした方がいいですね。
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