(C)Honda Motor Co., Ltd.
はるか昔から使われ、今もなお長く愛されているデザインがあります。
そのひとつに、日本が誇るホンダの作る業務用バイク「スーパーカブ」。
その設計思想は明快で、片手ですべてを行うことができる操作性、頑丈なフレーム設計など、現代でも驚きにあふれる技術要素を持っています。
強度と燃費。
当時どのようなバイクが求められていたのかよく知らないですが、実用性のあるバイクは、今となっても多少の仕様変更を加えられつつ、日本国内のみならず世界中でも、多くの人に長く愛用されています。
そんなビジュアル性を捨てて機能性と実用性に特化したスーパーカブ。
類まれなメーカーの先見性と技術の塊でもありますが。
先月に「立体商標登録認可」というニュースが流れていました。
■Honda | 「スーパーカブ」の形状が日本で立体商標登録認可 ~乗り物として初の快挙達成~
http://www.honda.co.jp/news/2014/c140526.html
ちなみに「立体商標登録」は認可されにくいということで有名。
この狭き門を突破したプロダクトは、「ヤクルトの容器」「コカ・コーラのグラスボトル」など、シルエットからでもその商品だと認識できる素晴らしい物が多いです。
ヤクルトのデザインについては過去にも書いているので、そちらも参考に↓
■(参考記事)医学では解明できない不治の病を治した、日本が作った最強飲料
http://yasukawa.c-point.ne.jp/e4747077.html
ちなみにスーパーカブのデザイナーは当時のホンダの車体設計課の木村譲三郎氏、初代の開発総責任者は本田宗一郎氏とのこと。
スーパーカブについては、「2階の高さから落としても壊れない」「給油しなくても走るほど燃費が良い」など、イチローばりの数々の不確かな伝説があるのですが、それぐらい身近なプロダクトということでしょうね。
ちなみに僕の実兄も高校時代に「スーパーカブでウィリーができる男」として伝説になっていました。
スーパーカブには50年の歴史があり、デザインコンセプトを守り続けたことが認可の背中を押したようですが。
デザイナーという立場からも考えさせられました。
守ること、変革すること。
次のモデルを出すデザイナーさんは大変だろうなぁ、と。
でも、デザインコンセプトという骨組みがしっかりし、方向性が定まっているからこそ、改良するべき部分と貫く部分の切り分けができて、デザインがぶれないことにもなるのでしょうね。
(参考記事)
■ホンダ・スーパーカブ – アンサイクロペディア
■伝説の原付バイク「ホンダ・スーパーカブ」は本当に伝説級なのか検証するムービー – GIGAZINE
コメント