僕のルーツ、タイポグラフィーには「スイススタイル」という様式があります。
サンセリフといういわゆるゴシック体の使用。
文字を左揃え、右側が不ぞろい。
イラストでは無く写真を使う。
グリッドシステム。
基礎中の基礎、非常にベーシックな様式なのですが。
地味なためか若者に人気が無く習得する人はまれ、また一般人からは「普通」といわれることの多い不遇の様式だと思います。
スイスという国はヨーロッパの中心にあり、周囲を世界主要国で囲まれています。
日本のような島国とは逆で、土地続きのため他国との接触の難易度が低くそのため英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語…といった複数の言語が使用される多言語国家となっています。
そういえばスイスといえば「永世中立国」。
戦争に縁のないこの世の楽園のような平和的なイメージが僕だけではなく日本人全般に多いと思うのですが…。
スイスに留学していたという経営者の方にお話を聞く機会があったのですが…
スイスって街中に戦車が普通に走ってるような国らしいです。
「永世中立国」って平和的イメージの言葉ですけど、こちらから仕掛けないという意味だけで、自衛のためにゴリゴリに武装しているそうですね。考えてみればそりゃそうだという感じなんですけど。兵役も他国と比較にならないくらいスゴイらしくて、国民のほとんどが、いつ襲われても大丈夫なように軍人レベルに戦えるみたいですよ(誇張)。
言葉のイメージと、リアルを知らない空想の力って怖いですね。
で、話を戻して「スイススタイル」の語源なのですが。
そういう多言語国家のため、同一メディア(同一紙面)で複数の言語を取り扱う必要があり、実際に多言語が同時に掲載されることが多く、雑多な印象を与えていました。
そのため論理的なレイアウト(グリッドシステム)や画面設計で可読性や客観性を強化する様式が生まれ、それが「スイススタイル」という手法になっていきます。
装飾ではなく設計。
装飾することで美しいという手法(日本の「デザイン」という言葉もこのイメージが定着」)から、レイアウト構造による設計で、構造自体で美しさを形成するという手法になっています。
定番フォントの「Helvetica」も、建築のインターナショナルスタイルも同じ設計手法です。
やがて、この考え方の流れは現代の「フラットデザイン」として受けつがれていくことになります。
ただこの流れはまだ早かったようにも思えるけど…
独自言語ではない、世界共通言語としてのフラットデザイン。
エスペラントが無しえなかった世界共通インターフェースのようなものが、新端末・新技術から生み出されていくのかもしれないですね。
フォントの王様 Helvetica(ヘルベチカ)
フォントの代表格といえば、誰もが名前をあげる「Helvetica(ヘルベチカ)」。■ヘルベチカ – Wikipedia1950年代、スイスのバーゼルやチューリッヒで空前のタイポグラフィブームが起きた時に、見出しや広告に向く普遍的なものとして、1957年、マックス・ミーディンガー (Max Miedinger) とエドアルド・ホフマン(Ed…
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