幻の蕎麦


人生が変わる食べ物、経験したことありますか?
成人式を迎える前、僕は豊橋にとある手伝いで出かけたことがあるのですが、お昼に田んぼの中にある農家風の蕎麦屋さんに入ったのです。
そこで食べた何の変哲もない「ざる蕎麦」の味が忘れられません。
正確に言えば、もう味なんて覚えていないのですが、とにかく衝撃的な味だったことを覚えています。
なぜなら、僕はそれまで「蕎麦」が大嫌いで、「マルちゃん緑のたぬき」なんて食べることもできなかっし、年越し蕎麦も地獄の苦しみだったからです。
それ以来、僕は、蕎麦を食べることができるようになったのですが、「可能になった」のではなく、同じ味を探し求めて店に行くようになりました。もう一度、あの蕎麦を食べたい。
しかし、当時の店はつながりのないメンバーだった上に、連れられていった店だったので土地勘もなく、何も覚えていないのです。
蕎麦なんて構造はシンプルなんだから、いつか同じ味に巡り会うはず・・・だったのですが、不思議に未だに、その味には巡りあえません。
あの、味は、なんだったんだろ?
おわり。
。。。
。。。。。。
、ではなく。
そんなこんなで蕎麦屋を見付けると「幻の味」を求めて店に食べに入ってしまう僕。
家の近くにある蕎麦屋さんに行ってきました。
ここ、外観が店っぽくないので入りづらいのですよ。
普通の農家を改造したような、古くて趣のある店ですが、店内にはいると元気なお母さんがいて、なんとなくホッとした気分に。
だがしかし、奥の厨房でたぶんお父さんが蕎麦を作っていると思うのですが、まったく気配を感じませんでした。

とにかく蕎麦にこだわってる感が伝わってくる壁掛け。

生わさびを自分で擦ります。
こういうの楽しい。でも自分で擦ると、あんまり辛くないんだよね。

天ざるを頼んだので、先に天ぷらが出てきた。
夫婦だけで経営してるので、調理が大変みたい。

天ぷらは堅めでガリガリした感じ。ぱらぱらと崩れる感じは一切ない。
海老はとくに大きくて立派だった。
でも、天ぷらの揚げ方が上手とは、ちょっといえないかも。好みだとは思うけど。

蕎麦きた!
切り方も粗く、手打ちの良さが伝わってくる。

かやくも少なく、蕎麦を味わってくれという感じ。
素朴ながらも、蕎麦の香りが伝わってくるような、かなり美味しい味。
とにかく蕎麦・オブ・蕎麦! という感じ。もうそれしか言えない。
ボリュームは見た目少ない方かなぁと思っていたけど、食べてみたら結構お腹いっぱいになった。
自分が食べてる間に、常連さんが車で何気なく来て、何気なく食べて帰っていった。
こういうコミュニケーションもあるのかな。
美味しいことが分かったので、僕も頻繁に利用しようと思う。
これから夏にかけて、たくさん寄りそうだ。

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