佐鳴台にあるフレンチの店「エピファニー」に行ってきました!
「地元の食材を使ったフレンチの老舗」という噂は、よく聞いていたのですが、今回が初となります。
お店に行くまで、自分の中で疑問がありました。
地元の食材を使うということは、日本の食材。
食材には、その国の文化が現れます。
和食ならまだしも、フレンチなら日本の野菜ではなく、フランスの野菜などを使うべきではないのか? と────。
客層は、女性客ばかりでした。
上品なマダムや、女子会と思われる人たち。少なくとも OL やサラリーマンといった人は見当たらないというか、ちょっと雰囲気に合わないかも。
慌ただしく1時間で食べて帰るというより、お喋りしながら食事を楽しみ、ゆったりとした午後の時間を過ごすという感じです。
店内はテーブル席・ソファ席のみ。
大きなガラス張りの店内は明るく、天井も高く開放感があります。
席同士も大きく離れ、自分たちだけのお喋りを楽しめる空間が作られています。
僕はソファに座ったのですが、非常に座り心地が良く、居心地が良かったです。
本格フレンチの証明、ショープレート(飾り皿)。
最初はスプーンとフォークという組み合わせでセットされていたのですが、料理を注文すると、セットし直してくれました。
最近のフレンチは経費の関係か、同じナイフとフォークを使い続けるお店が多いのですが、ここは料理ごとにナイフとフォークを変えるという本格的なものです。
ただ、お店の雰囲気がアットホームなので、気取らずテーブルマナーを気にすることなく食事ができるのは良いですね。
そんな本格的なサービスで「おもてなし」されるのですが、コースは驚きの 1,575円(税込)から。
しかもこれ、ランチの値段ではなく、ディナーも同じ値段設定なのです!
夜もランチのつもりで食事にきてもいいってことです!
コースはデザートのつかない簡単コース(これが 1,575円)。
オードブルx2品、メイン1品+デザートの標準コースが2,625円。
オードブル、スープ、メインが1品+デザートが3,675円。
本格コースが5,250円、7,350円・・・という風に、お財布に合わせて選べるようになっています。
いろいろ種類を食べたいけど、そんなにボリュームが要らないという女性向に、2/3の量にして安くしたプランもあります。至れり尽くせりですね。
コースはプレフィクス形式を採用していて、メニューの中から好きなものを数品選びます。
値段の高い本格的なコースは、流れはお任せで、メインの1品を選ぶという風になってます。
僕は1番安いコースを選びましたが・・・。
オードブルは、「ナスのグラタン・トマトソース」を選びました。
「舞阪産しらすのキッシュパイ」も気になったのですが・・・。
キッシュは、また今度来た時に食べてみます。
実は僕はグラタンって苦手なのです。
でもチーズとトマトと茄子が好きなのです。
そんな僕でも、このグラタンは美味しくいただけました。
このグラタン、中央に金色に光り輝く何かがあったのですけど、金粉なのかな。
バケット美味しい!
あの有名パン屋さんの取り寄せかなぁと思います。
バターが付いてきます。バターは塩分控えめな感じだった。
おかわりができるっぽく、減ってくるとぽんぽん追加してくれます。
メインの牛肉の赤ワイン煮込み。
これは 525円金額が高くなるのですが、僕はステ―キが苦手なので。
サービスなのか、じゃがいものピュレが付いてきました。
このじゃがいもは「インカのめざめ」でした。
「インカのめざめ」は、じゃがいもの中でもトップクラスの美味しさで、その甘さはさつま芋や栗の味・食感に例えられます。
濃厚な赤ワインソースに絡めて食べたりしても美味しかったです。
最後にコーヒー。
これも普通に美味しかった。
でもこれで、1,575円なら、大満足です。
今度ディナーで来て、もっと色々食べてみたい。アラカルトが無さそうなのがちょっと難点だけど。
店名の「エピファニー」は、「公現日」といってイエス・キリストが人間の形をとって顕現した日のことだそうです。
クリスマスがキリストの誕生日なので、その12日後、1月6日のことだそう。
この日はガレット・デ・ロワ(galette des rois)と呼ばれるお菓子を食べるのですが、その中に人形を入れる風習があり、切り分けた中にその人形が入ってた人が「王様」とするお遊びがあるそうです。
王様のように、女王様のようにおもてなしをする、という意味がこの店名にはあるようですね。
シェフが一人で作るので、料理が出てくるのが遅い。
駐車場も狭く停めづらい。
店の内装も外装も、お世辞にも高級感があるとはいえない。
しかしこのお店には、着飾ったり楽をすることよりも、純朴で純粋なまでも「おいしい料理をお客さんに提供したい」という気持ちがひしひしと伝わってきます。
そう考えると、フランスの食材ではなく、なぜ地元の食材なのかということもよく分かります。
シェフは、「フランスの食事」文化ををテーブルの前に再現したいわけではなく、単純に「おいしい料理」を提供したいだけなのだと。
それを具現する技術がフレンチの技。
「料理」という言葉の「料」は食材、「理」は技術のことを指すらしいです。
地産地消というキーワードは今や当たり前のような雰囲気にもなっていて、和食のお店で地産地消を謳うお店は多いです。
浜松の美味しい食材を、フレンチという文化で味付けするエピファニーというお店。
シェフの勤勉で真面目な性格が伝わってくるようなメニューは、フレンチの王道を追求するような自分勝手な学者のようなものではなく、お客様に向いたもの。
とびぬけてすごい料理ではないかもしれないですが、汚れの無い優しさを舌に乗せたなら、こんな味なのかなとも思います。
どこにでもあるようで、だけどその裏側にはいろんな思いがつまってる。
お気に入りのお店が、また増えました。
レストラン エピファニー (フレンチ / 高塚駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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コメント
はじめまして。スタンプラリー事務局のAIです。
エピファニーさんをいつもご愛顧いただき、ありがとうございます。
この度、長年温めていたスタンプラリー企画「浜松フレンチのルーツを訪ねて」の許可をシェフからもらい実現することが出来ました!
三鞍の山荘と浜松の老舗フレンチ2店舗での料理を食べ比べてみようという、いわば「師匠と弟子対決」の企画です。
事務局と言いつつ私ひとりで、本業の合間に作ってきた素人イベントです。
私自身は皆様と同じく単なるいちファンです。
この度、やっとスタンプラリーのブログを立ち上げることが出来ましたので、是非一度お越しください。アドバイスなどいただけたらうれしいです。
至らない点も多々ありますが、読み応えのある構成にするつもりです。
山荘も今がちょうど桜がきれいな時期で、菖蒲の季節ももうすぐですね。
キーワード「浜松フレンチ スタンプ」で検索してください。
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