フェイルオーバー+レプリケーションで安心バックアップ|TeraStation 5400D レビュー


ハードディスクの中身にあるデータを、どうバックアップするかは業務の上でも悩むところです。
デザイナーだと、元素材となる Adobe系の制作データや、撮影素材のデジタルデータなど。進行中に消えてしまうと最初から作り直さないといけないので納期などの責任にも関わる重要な問題です。
企業になれば大規模な社内サーバが運営され、手厚く管理されるものなのですが・・・出し入れや接続には面倒な手続きがあったりしますが。
企業ごとの違いが出るのは、バックアップの運用ルール。バックアップのタイミングや範囲、数バージョン前への差し戻しの不可や、管理ツールの有無など。バックアップ設備のコストによっても違いがあり、手厚いバックアップの場合は大きな予算が必要にもなります。
部や課など小単位で、独自ルールでバックアップ運用をしたいと考えた時には、自分たちでネットワークを組み、NAS単位でのバックアップを取ることも有効です。RAID などが HDD バックアップとして有名ですが、NAS 同士を同期させてバックアップを取る「レプリケーション」という方法もあります。ビル内の別階層や支社など物理的に離れた遠隔地に NAS を置くことで災害などによる破壊からデータを守ることにもつながります。
ネットワークの知識が無いと難解なこのレプリケーションも、今では簡単に構築することのできる NAS も発売されています。今回は Buffalo から発売されている TeraStation 5400D を使って、レプリケーション機能とフェイルオーバーを実現します。


TeraStation 5400D は通常の単機として使用すれば RAID バックアップに対応した普通の NAS なのですが。これを2台購入してネットワークに繋ぐことで、用意されたレプリケーションソフトを使って簡単に実現できます。
簡単に実現できるのですが、Buffalo ツールをインストールして PC 内をタスクだらけにしたくないので、今回は手動設定してしまいました。
公式サイトの説明書を見ると、Windows や Mac にツールをインストールすれば、そこから設定が簡単にできるようです。
■バックアップ最適化のススメ | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/products/b-solutions/backup-ts/
TeraStation 5400D には、「Windows Storage Server」という OS がインストールされています。
耳慣れないですが「Windows Server」の簡易的な機能のものになると思います。
ActiveDirectory による PC の一元管理の関係で企業には1台以上は windows server が入っていると思うのですが、操作は同じです。

元に戻せるように USB型のメディアも入っています。

付属物は電源コードに、平面のLANケーブル。

全面には鍵が付いています。
物理的にHDDが抜かれないようになっており、モニタを繋ぐ端子などもこの中にあるので、サーバ部屋にぽつんとあれば、ネットワーク経由でしかアクセスできないようになっています。
ちなみに、リモート接続で GUI から操作した場合、ツールの中に Buffalo ツールなるものがあり、そこからレプリケーションなどの機能は利用できます。他の Storage server 用のツール(ユーザ管理など)も、Win server と同じように運用すれば楽です。2台あると、どっちがマスタなのかスレイブなのか分からなくなるので、壁紙などで変化を付けておくのをおすすめします。
実際の使用した感想ですが、同期に関しては数分のラグがあります。瞬間的に同期されるわけではないです。Dropbox の同期されるタイミングなどを想像しておけば、そんな感じ。ネットワークが遅い環境の場合は、数時間くらいかかることも覚悟しておいた方がいいです。
ちなみに LANケーブル2本差しは意味がなかったです。
距離的には離れたビルに設置して運用してみたのですが、タイムラグがたぶん15分ほどあるように思います。メーカーの発表だと瞬間的に同期されるとのことですが、そう簡単ではないようです。もしくは VPN などの影響にもよるかもしれませんね。ネットワークは難しい。
構築してしまえばネットワーク上のデータを消してしまって「やばい、戻せない!」と思っても、レプリケーション先の HDD を見に行けばまだ存在しているので、簡単にデータを取り戻すことができます。そういう意味では、同期タイミングは遅ければ遅いほど嬉しいともいえますが・・・。

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