プリウスPHV がやってきた!
「プリウス」といえば、痺れるキャッチコピーの数々が思い出されます。
「21世紀に間に合いました」
「手塚先生、あなたが空想したクルマです」
「きのうまで未来のクルマでした」
なにこの心の琴線に触れてくる、1文だけで感動させるクリエイティブ。
というか、僕はトヨタの掲げるコーポレートスローガン「Drive Your Dreams」に衝撃を受けてトヨタ車が好きになったクチなのですが、ブランドイメージの確立やファン作成において、トヨタのブレーンが大活躍すぎて怖い。
英語として全く意味が分からない(笑)のだけど、でも心にガツンとくる。実際、世界中で認知されている言葉としてトップクラスのようですね。
トヨタの開発者の商品に対する想い。そしてトヨタというメーカーが「未来」を見つめて邁進し、どんな価値観で商品を創造する仕事をしているかが伝わってきます。
「21世紀に間に合いました」はコピーライター岩崎俊一 さんの代表作。
岩崎俊一さんは心理学の出身らしく、感情を切り取ったかのような、とても人の心を打つ作品が多いですね。
「商品広告」は、気をひけばいい、売れればいいという考え方があるのでテクニックだかなんだか分からないものが多いです。
何したいのか分からないコンコルドの TV-CM とか。
WEB でいうと、SEO なんかもそんな考え方ですね。
逆に「企業広告」は本質やブランドという財産が必要というか。
岩崎俊一さんが多く手掛ける「企業広告」「技術広告」という仕事は、企業の価値を落とし込んでいかなければいけないもので、技術者のコミュニケーション不足を補って、外から企業内を活性化していくような情報発信手段なのだと思います。
佐藤可士和さんの「アートディレクション」にも共通点があいますね。
企業は世の中の役に立つために存在している。社会の幸せは、そんな企業たちが支え合って出来上がっていくものだと思う。
そんな企業を応援するかのように、キャッチコピーひとつでみんなの腹に落とすという仕事が、かっこいいです。
ちなみにプリウスPHV のコピーは「プリウスを超えてゆくプリウス」
http://toyota.jp/priusphv/001_p_003/point/
うーん?
というわけで、なにがプリウスを超えているプリウスなのか見ていきましょう(意地悪)。
車体横にあるシンボルマーク。
お尻のほうは相変わらずのスタイル。
このバックミラーから後方が確認しづらいデザインはあんまり好きじゃない。
リアシートは足が窮屈そう。
助手席。
収納が2あつあるのは良いアイデアですよね。
下に車検証など長期間保管しておかなければいけないもの。
上には利用時に必要なものをいれる、とか。
助手席の正面にパッセンジャーランプ。
この位置にあることで、運転手が言わなくても、助手席に座った人にやんわりとシートベルトをしてもらえるように気づかせることができるいいデザインですね。
運転席と助手席の間ボックスは深く大きいです。
シガレットライターが無くなっていたので、スマホを充電するための USB 端子をどこから取ろうかと悩んだのですが、このボックス内の前方に USB の挿入口が付いてます。
ボックスの中に置きつつ充電できるので、これはこれで便利ですね。
よく車の中にスマホを忘れるというデメリットもあるけど。
センターコンソールは張り出していて、かなり使いやすい。
ナビの液晶画面も見やすい。
この位置にあるシフトレバーがまた、MT世代には使いやすいのですよね。
ミッションレバーの下の空間は、巨大な収納になっていて、これも便利。
シートに内蔵されたヒーターも、ここから操作できます。
シフトは割と安っぽい造りで、トヨタのフォーマットですね。
ナビ。HUD(ヘッドアップディスプレイ) と連動しています。
目の前のガラスに映像を映し出すというものです。ドラゴンボールのスカウターみたいなものを想像してください。
これが実際に映し出したもの。
駐車していないと危なくて写真撮影できないので、スピードメーターが「0km」という単純な表示ですが・・・。
目の前のガラスに映し出されているのが確認できると思います。
ナビ中だと、曲がる交差点なんかの指示も表示されます。
他のメーカのーの HUD だと像が二重になったりしてくっきりとは見えないです。
プリウスPHV に搭載された HUD は、前面のガラスに生で映し出す非常に珍しいタイプなのですが、それがくっきりと見えるという技術はそれなりに凄いと思います。
HUD の投影口は、運転席の前にホールがあって、ここになります。最初、なんの穴なのか分からなかった(笑)。
このホールなのですが、暗い空洞になっているので、昼間など明るい時は、暗い穴の底が前面ガラスに写るのでそれで表示されるディスプレイの光の周りが暗くなって見えやすくなるなどの工夫があるみたい。中どうなってるか分からないけど。
後付けでは無くて搭載型の利点なのかもしれないですね。
運転席はこんな感じ。いろいろスイッチもあってテンションあがります。
このへんはトヨタ車と同様のフォーマットですが、HUD 内に表示されるメーターの輝度を調節できるレバーがありますね。
シートは、全て電動です。位置を調節するのに小刻みに動かせるので、電動の方が楽ですね。
イグニッション(スタート)ボタンが、アクアとは反対側の左手についているので、慣れるまですごい時間かかりそう。
今までは、車から降りて離れる直前にエンジンを切ることができたのだけど、ハンドルの向こう側にあるのでちゃんと乗り込んでからでないとボタンを押せません。
メーター関連はディスプレイになっているので省スペースになってます。
ハンドルはトヨタ車共通ですが、左手側に、電話の ON/OFF と音声入力のボタンが実装されていますね。
このボタン、この位置に欲しい気もするけど、運転中の電話を推奨してるみたいでなんか嫌な感じもする。
運転してみた感じ、重厚感の中に軽やかなステップみたいなイメージ。
小回りというより頭が重くて細かい方向転換ができないみたいな感じだけど、走行中の安定感はかなり良い。
やっぱり良いクルマだと思います、プリウス。さすがに全世界で売れているだけありますね。
燃費の方は、充電されたバッテリーを使って走ってみたけど、30分くらいはガソリン無しで走ることのできそう。
バッテリーを使わなければ、燃費は普通のハイブリッド車と同じなんですね。
■トヨタ・プリウス ZVW30(プリウスPHV)
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