日本科学未来館/空間情報科学でシアワセになることができる?

お台場にある「日本科学未来館」には、ネットワークやデジタル表現、情報社会といったコンテンツの展示があります。未来のクリエイティブのヒントを得られるかな、と思い、遊びに行ってきました。
■日本科学未来館
http://www.miraikan.jst.go.jp/
結構な規模のコンテンツがあり、どれも興味深く面白かったです。
本当は「アナグラのうた」という人の位置や移動、声などを情報として扱う「空間情報科学」のコンテンツを見ることが一番の目的だったのですが、予約制だったので、既にチケット無しになっていました。予約制って先に知っていたら、朝早くに出かけたのに・・・。
空間情報科学とは、人間が暮らす実空間で人やモノの動きを計測し、その結果を計算して理解し合うことで人々の暮らしを支援しようとする科学です。社内では「センサー系」と呼んでいて、次の世代のテテルに実装しようと計画している夢の機能です。
■アナグラのうた(ブログ内過去記事)
http://yasukawa.hamazo.tv/e3260145.html

ちなみにこのコンテンツは、ゲームクリエイターの飯田和敏さん、犬飼博士さんが演出・制作を手掛け、東京大学空間情報科学研究センター教授の柴崎亮介さんが監修されています。
またすごいマニアックでマッチした人選ですね。

とりあえず、外から写真だけ撮影。
あぁ、面白そう。体験したかった。
写真だと分かりづらいのですが、足元にアイコンが表示され、自分が移動するとそのアイコンも影のようにくっついて移動します。そして、他の人のアイコンと手をつないだり、手をふったりします。
また、会場内の各サイネージには、いろんな空間情報が表示されていて、壁に近づけば自分の名前が表示されたり、とにかくいろんな情報が表示される仕掛けがあるのです。あるいは、体温や心拍数・運動量などの生体情報も取得して、いろんな見せ方で表示するのです!
この空間情報が浸透した世界、体験したかった・・・。
常設展示なので、次に東京に行くチャンスを狙います。


当日は雨が降っていました。


外観ですが、「顕微鏡のスライドグラスみたい」と普通に思いました。
建物の設計は日建設計・久米設計の共同企業体なのですが、基本的なランドスケープデザインは高名なジョージ・ハーグレイブスが行っているとのことです。
■ジョージ・ハーグレイブスアソシエイツ(英語・公式)
http://www.hargreaves.com/

サインは廣村デザイン事務所らしい。
廣村正彰 – Wikipedia
はっきりしてて、見やすくて、美しい。


床にアクリル板が埋め込まれてあって、そこに標識が入っています。
壁にもあるので、装飾的な意味合いが強いのかもしれないですが、それでもきれいだし便利ですね。

シンボル展示の「Geo-Cosmos(ジオ・コスモス)」。
有機ELパネルを使った巨大な地球儀──地球ディスプレイです。
これもある意味サイネージなんでしょうか。
ゲーセンにある半円ドーム状(上下180度スクリーン)のディスプレイを使ったゲーム(戦場の絆)にも驚きましたが、地球の状況を表示するために、球体のディスプレイを作ってしまうという発想は、貧乏人にはできないですね・・・。

一番近づいてパシャリ。
地球の周りには、ゆるやかな螺旋階段「オーバルブリッジ」があり、これが5階から3階まで繋がっています。
車椅子の人なんかにも優しいユニバーサルデザインを仕掛けつつ、観覧しながらショートカット移動できるという、アイデアのつまった導線です。

4階には接続されたスロープがありませんが、デッキになったところから真正面にあるジオ・コスモスのコンテンツを眺められます。
ジオ・コスモスは単なるでっかい地球儀ではなく、地球上のあらゆる科学データ、日射量やオゾン濃度などを可視化しています。
勢力図や分布図なんかのデータが好きな人にはたまらないと思います。
どんなデータコンテンツがあるかは、下記と特設サイトで確認できます。
■Geo-Cosmos | 「つながり」プロジェクト | 日本科学未来館(特設サイト・公式)
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/tsunagari/geocosmos.html

このジオ・コスモスがあるスペースは吹き抜けになっているので、1階からも地球を眺めるという体験ができます。ここにはベッドのような長いソファが設置してあり、真下から星を眺めるように地球を観測できるようになっています。休憩スペースも兼ねていると思うのですが、夢のあるコンテンツです。
「Geo-Cosmosのつくり方」という、制作経過を見ることができる公式ムービーもアップされていました。どんな構造になっているのか、わかりやすいです。
コンテンツの裏側を知れるこういうムービー、嬉しいですね。


動画へのリンク:http://youtu.be/l_vPHaI1lTI

ジオ・コスモスを取り巻く螺旋スロープ「オーバルブリッジ」と壁には、歴代の宇宙飛行士の顔写真がありました。そしてこの顔写真には、ここを訪れた本人たちのサインが・・・! ちょっと興奮ものです。
ちなみに、この科学館の館長は、元宇宙飛行士の毛利さんです。

これは「宇宙」のコンテンツだと思うのですが、ガラス&アルミみたいな内装がカッコよかった。
こんなオフィスで働いてみたい。こんな内装、宇宙ステーションにしか存在しないと思うけど。

これは水晶で惑星の動きを説明したコンテンツ。
展示だけじゃなくデザイン的にもカッコイイ。

「くらし」「モノづくり」の場所にあったコンテンツ。カメラで撮影した顔写真を、瞬時に加工してそばにあるディスプレイに映し出すというもの。とりあえずこの中に僕の顔写真がひとつあります。
スコープを覗いて顔の位置を決め、ボタンを押して撮影、という流れだったのだけど、パネルの説明不足で完璧に操作できてる人がいなかった。なので気付いたけど、自分以外の顔写真の周りは、ほとんどサクラなんじゃないのかな。

ロボットのところにあったサイネージだけど、レジの音みたいなのを出しながら何かの数字をカウントしてたけど、近づかなかったので何のコンテンツだか分からず。でもインパクトあった。

デジタル表現「メディアラボ」というところで、先端情報技術やそれを利用した表現の可能性を紹介。
今回は「字作字演(じさくじえん)」という展示をしていました。
コンピュータとデザインの関係について研究するプログラマー 古堅まさひこ氏と、新しい文字の概念を探るグラフィックデザイナー 大日本タイポ組合とのコラボレーション作品だそうです。
■メディアラボ [未来をつくる] 常設展示|日本科学未来館
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/exhibition/medialabo.html

みんなが作った文字を実際の文章にして壁面いっぱいに表示しているという展示。
こういうの、はるか昔の洞窟に残されてた象形文字をイメージしてしまう。
そんな時代に文字があったら、そんな壁画も残らなかったのかな、と不思議な気持ちになったり。

この日は雨でしたが、中庭に太陽の降り注ぐベランダの休憩スペースが。

マスコットキャラ発見!
プラズマくん」というらしい。
子供に大人気で囲まれていたのですが、「ねぇ、なんで頭がドリルなの! ドリルなの何で?!」としつこく質問されていました。
ドリルじゃなくプラズマクラスターだと思うけど・・・。
それにしても、腕の位置が下すぎるのですけど、どんな体勢で「中の人」がいるかが気になるところ。
しばらくじっと見ていたのですが、軽やかにスキップしながら廊下の向こうに去っていきましたが。
子供の無邪気さから守るためか、常時スタッフがついていました。

会社用のお土産に、宇宙食のたこ焼き。
けっこう美味しかった・・・。宇宙あなどれない。

最後に、展望レストランで休憩&食事。
この日は雨で、展望悪いけど・・・。
ふと、目をこらすと、遠い向こうに、何やら見慣れた物体が・・・。

このトリコロール、まさか、ガ、ガンダム?!

設置場所のダイバーシティが、こんな近くにあるとは思わなかったので、偶然の発見で、大★興★奮。
運命の再会ですね。

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