平成かまってちゃんのデザイン


最近、平成の思い出的なコンテンツを紹介するテレビ番組が多いと思います。
けっこう時間の流れに愕然とし恐怖すら感じるものですが、意外に忘れていることもあります。
例えば、一世を風靡した「きさらぎ駅」の話。
ある少女がいつの間にか異世界の駅に迷い込むというジブリっぽい都市伝説なのですが、その異世界の舞台が「静岡県浜松市」だったことから、全浜松市が騒然となったことがありました(当社比)。


きさらぎ駅とは
実際には、その余りにもリアリティの無い遠州鉄道描写(「新浜松駅発の私鉄」だったがそもそも新浜松駅発の私鉄は1つしかないので名前を隠す必要もなく地元民ならまずやらないミス)とディテール要求をうやむやにしようする展開に地元民にとっては夢の無い話ではあったのですが、当時のインターネットとの距離感( Line などのアプリや親しい友人と繋がるようなものは無かった)、関係性といったものを象徴するようなコンテンツのように思います。
2ちゃんねるは「電車男」の登場で市民権を得ていったとは思いますが、「匿名」という仮面性がかろうじて保たれていたような時代でした。
(今だと数分で本人特定されると思う)
そんな時代背景で、「かまってちゃん」によるなんとか誰かの気をひいてかまってほしいという願いと、何も知らない善良な一般市民の親切心が複雑に絡み合い、つぎのかまってちゃんの出現によって若干のリアリティを出すために「きさらぎ駅」が引き合いに出されるという異世界迷い込んだオカルト話に登場する鉄板のような存在になっている「きさらぎ駅」。
またどこかで次のかまってちゃんが異世界に迷い込み「駅名はきさらぎ駅と書いてあります」という書き込みが今後も続いていくことでしょう。
いま現在でこの手のオカルト話が出現したとして、かまってちゃんの望むような結果にはならないとは思うのですが、いまのかまってちゃん達はどのような手腕でネット民の気を引いていくのでしょうね。

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