泥のように濁り、マグマのように熱く。コーヒーの種類


受験勉強をしてた頃、真っ暗なキッチンで砂糖やミルク、スプーンの位置を手探りで見つけるのが面倒だったため、僕はブラックコーヒーを覚えました。
好きなひとができたのは、喫茶店で彼女がコーヒーの黒い水面に、ミルクで器用に絵を描いたのを見たときでした。
人はなぜコーヒーに、カフェという場所に心を惹かれるのか。
それは、自分が絵画の一部になれるかもしれないから、という話だそうな。
美味しい食事、飲み物。センスのあるインテリア。誇りを持って働くギャルソン。様々なお客。
美しいそれらの時間・空間に溶け込みたくて、人は一杯の珈琲を飲むのだ、と。
飲んでお酒の種類を当てる「利き酒」というのはありますが、「利きコーヒー」というのは聞いたことがないと思います。
それは、ワインなどは生産者が完成品をそのまま瓶詰めにして出荷できる──つまり生産者が味を決めることができる──のに対し、コーヒーは豆の状態で出荷され、お湯の量や温度などの条件で味がどんどん変わってしまうからです。
※ちなみに良く知られている「ブルーマウンテン」などは、豆の種類ではなく「銘柄」なので、赤っ恥をかかないように・・・。
以下、産地をリストにしてみる。
味の基準は自分単位なので、参考にはならないかも。
■ブラジル
生産量世界第一位、日本人に合う味とされ、ブレンドコーヒーでは最も比率の高い豆といえます。何の豆か迷ったときは「ブラジル」ととりあえず言っておけば大丈夫なくらい。最高級品は「No.2」です。
■グアテマラ
芳醇で濃厚なボディと酸味。最高級品は「SHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)」。
■タンザニア
甘い香りとさっぱりした風味。銘柄は「キリマンジャロ」、最高級品は「AA」。
■ジャマイカ
強いアロマと酸味。最高級品は「ブルーマウンテン」。標高2256m以上のものがコーヒー・オブ・コーヒーの栄冠を持つに相応しい一品。
■コロンビア
特有のコクがある。最高級品は「スプレモ」。しかしランクは豆の大きさで2種類しかなく、その下は「EX(エキセルソ)」。
■ハワイ(アメリカ)
なめらかで甘い。コナ地方で栽培されるため「ハワイ・コナ」と呼ばれる。最高級品は「KEF(コナ・エキストラ・ファンシー)」。世界的に評価が高く、ブルーマウンテンと同様の扱いで市場評価されている。
■エチオピア
香りが濃厚。コーヒー発祥の地といわれている。最高級品は「グレード1」。銘柄では「イェルガチェフ」、「シダモ」が評価が高い(ともに水洗式)。
■イエメン
酸味とコク、優れた香り。世界的な最高級品は「モカ・マタリ」。さらにその上に「アールマッカ」があるらしいが・・・。「モカ」は集積港だった名前に由来。
小粒で不揃いのため、あまり店頭に無いはず。
■インドネシア
バランスのとれた味とフルーティーな香り。ベトナムと同じくロブスタ種。最高級品は「マンデリン」。「トラジャ」も有名。
■メキシコ
香りがよい。最高級品は「SHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)」。
■エルサルバドル
上品で柔らかい。最高級品はメキシコと同じく「SHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)」。
■パナマ
シャープな酸味で渋みが無く、最近注目されている。最高級品は「SHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)」。
■キューバ
柔らかい味。最高級品は「クリスタルマウンテン」。
■ドミニカ
柔らかくコクがある。最高級品は「バラオナ・ファイン・ウォッシュト」でよいのかな・・・???
■コスタリカ
場所で気候が違いすぎて、味が安定しない。最高級品は「SHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)」。
■ホンジュラス
やわらかな味。最高級品は「SG(ストリクトリー・グロウン)」。
■ケニア
甘みが強い。ヨーロッパでは一級品として扱われている。最高級品は「AA」。
■ブルンジ。
最近安定している産地で、品質はブルーマウンテンに匹敵するといわれている。日本ではあまり飲めるところは少ないので、見つけたら儲けもの。最高級品は「ンゴマ」(たぶん・・・)
■ベトナム
ロブ臭と呼ばれる独特の苦味があるのは、アラビカ種とは違うロブスタ種のため。
■パプアニューギニア
さわやかな酸味。最高級品は「マウントハーゲン・コロ」。
■インド
くせがない。銘柄はカタルナカ、ケララなどでグレードは「AA」。

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