おにぎりで考えるデザイン、ときどき猫


おにぎり。
お米を手のひらで加圧成形しただけのライスボール。
日本では古くから食べられて、保存性・携行性に優れているためお弁当としても親しまれています。
家庭や母親のイメージと重ねて記憶している人も多いと思います。
そんな庶民的で身近な食事にも、ちょっとしたデザインとしての気づきが。



最近、和食屋さんなどでもお馴染みの、「ちょっと具がはみでてる」スタイル。
心理的には「具だくさんだ!」と思わせる充分な仕掛けですが。
これ、おにぎりの中身を簡単に分からせるデザインですよね。
おにぎりって、中の具は閉じらえた世界であるため、食べてみるまで、中の具がなんなのか分かりません。
一例ですが、誰にでもツナマヨかな? と思って食べたら梅干しだったとか、いろいろ経験があると思います。
つまり、「シュレーディンガーの猫」ですよ。
量子力学的には、おにぎりの内部にはツナマヨかツナマヨではないかの状態が重なり合って存在しているんです!
他世界解約によるなら、ツナマヨの存在確率は波動関数により求められ・・・ないな。
世界中のおにぎりからツナマヨ以外がなくなれば、悲劇もおきないのに(個人的見解)。
とにかく、おにぎりの中身は、制作者にしか分かりません。
作った当事者である制作者には当たり前なことでも、他人には全く伝わらないわけです。
問題解決は簡単で、ちょっと伝えてあげればいいだけ。
そんな解決方法にも、他にもいろんなパターンがありますね。

こちらは、全てをオープンにし自分で組み立てるところまでしてもらうデザイン。
カスタマイズや作る楽しみを提供することができます。
パリパリの海苔が好きとか、具はちょっとづつがいいとか、あらゆる好みに対応できる柔軟性がありますね。
ただ、手間を省きたい人から完成品が欲しいと言われることがあるかも。また制作費がとれるかどうかは微妙なところ。
また「どうやって食べたらいんだろう」という新たな問題を発生させてしまう可能性もありますね。

こちらは分かりやすく、具をちょこんと乗せる形。
Adobe Illustrator などで作ったデータに対し、PDF や JPG など誰でも見られるものを用意する手法に似てますね。
探せば、いろんな形の「おにぎり」が見つかるかも。
おにぎりだけに「掌握」できればいいですね。

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