最近のマイブーム。
XMLがDB(データベース)として熱いです。
今まで filemaker に持たせていた情報や、レコードとして使用する単純なプレーンテキストなども、xml で考えるようにしています。
Dreamweaver などの HTMLオーサリングソフト も勝手に XHTML にしてくれやがるので、とても便利です。文法を考えなくていいので、その「中身」について考える余裕ができました。
コーパス言語学。
(リンク)コーパス言語学 – Wikipedia
簡単に言うと、言葉の集まり(コーパス)を言語分析するために集積された資料と、それを使用して言語構造を考える、という学問です。
デザインの分野からは畑違いと言えますが、コーパスを利用したコンテンツの作り方はそのまま情報デザインとして使えるので、僕のように設計から発想するデザイナーにとっては非常に理論的で面白いです。
検索エンジンに使用される技術であるとも言え、SEO・SEMの観点から覗いてみても、さらに面白い。
創作は構成要素の新しい配列方法だとするのなら、コーパスのデザインは、また新しい可能性を感じさせます。
こういった複数の分野を繋いで新しい発想をしていくのが楽しいです。
文書構造といえば、レヴィ・ストロースが著書「野生の思考(Pensee Sauvage)」の中で言う
限られた語彙を用いながら構成単位間の対立の組合せでどのようなメッセージでも表現できるこの言語、内容が形式から切り離せないこの内包の論理、有限クラスを組み上げるこの体系論、記号作用でできたこの世界
クロード・レヴィ=ストロース – Wikipedia
この見事に韻をふんだ哲学に受けた衝撃に近いものがあるよね。歌みたいで響いてくる。
でも世界は歌のように優しくないし。
そういえば最近のWEBデザイナーには、ヒーロー願望のある人が多いと感じています。「オレは他人と比べて仕事ができるから、オレの力で世界を救ってみせるぜ!」みたいな妄想。聖剣ユーザビリティで万人を幸せにできる、みたいな屈折した単純思考。
世界はドラクエの住人のように、勇者が現れ魔王を倒してくれるのを常に待っている、そんな自分に都合良く分かりやすいものじゃない。
呪文めいてく横文字の専門用語。
神話やおとぎ話にも似て個人の創作めいてきたユーザビリティ論。
どう考えても納得しづらい呪術的なデザイン技術論。
僕らはどこへ向かい、何を作ってるんだろ?
誰か、教えてほしいです。
(コーパス言語学 関連リンク)
■All Our N-gram are Belong to You. Official Google Research Blog.(英語)
■「言語理論と言語資料 ―コーパスとコーパス以外のデータ」後藤 斉
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