ものづくりに重要とされるコンセプトデザイン。
重要だとされているわりに、作り方の部分ではまとまりの無い説明が多く、有効的な手法が見つけられない人も多いのではないでしょうか。
広告等のデザイナーでは「コンセプト」を引き継げば良いのであまり苦労はないかもしれませんが、プロダクトデザイナーなどメーカーの人にはゼロから作らないとけいけなかったりあらゆる方面に限界や制限があり、悩みの種かと思います。
特にグラフィックデザインなど工学系を学ばなかったデザイナーや、感覚的な仕事をする人だと何をやっているかも分からない。
学問的な考え方の歴史では、ゴルトンの平均回帰という考え方がデザイン設計の源泉であるともされています。
コンセプトデザインとは、作るさらに前段階で「何を作るべきか」という問いであり、存在の必要性です。
後に「原価」や「技術」「大きさ」「エネルギー」などあらゆる制約に苦しむことになるのですが、考えるだけならまだ夢の中。机上の空論という作る喜びに満たされていることでしょう。
コンセプトを作る際には、モノや人・環境・社会的心理的な情勢を調査分析し、数学手法によるデザイン展開がされます。そのために習得する知識は以下です。
■コンセプトデザインに必要な知識
- 線形代数学
- 理系。基礎数学で、ロゴマークなどシンプルな意匠を構築する線や形の理論。ベクトル空間、固有値という知識が必須。
- 統計学
- 分理系汎用。日本では専門的に学べるところはないので、関連講義を選んで受けていくしかないです。コンセプトを作る際に相関行列などの系統的な調査分析を行うため、独創的なものを作りたい人には必要不可欠。ビジネス的な発想にもつながるので起業したい人にもおすすめ。
- 解析学
- 理系。作りたいプロダクトの機能分析などを行います。合理的な造形を概念設計するには数学が必須で、偏微分など利用しながら「機能」と「意匠」を作っていきます。ものづくりの基礎ですが、実生活では無駄になる知識のひとつ。
体形的な学問としては120年ほどの歴史しかないようなのですが、農業社会のように狩りをするために道具を作ればよい、という時代ではなく。人のため、社会のためにどのような道具を作ったら皆が幸せになれるのだろうかという小さな考え方を、より迅速に正確なコミュニケーションとしてものづくりをするための人類の智慧です。
バウハウスの時代から装飾性を除いたシンプルなデザインが好まれる背景には、このような設計思想が反映されています。
2016/04/02
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