悠久を名乗りて

「自分のことが分からない」
宿題を忘れた時、遅刻した時、理由を言えと言われた僕が必ず答えた言葉です。
宿題を忘れた理由?
やりたくなくてやらなかったからではないから、本当に「忘れてた」んだと思う。
遅刻した理由?
自分が決めた時刻に家を出ているから、本当に何かが「遅れてしまった」んだと思う。
とくに理由はなく、そのままの言葉。
でもそのまま言うと大人は「ちゃんとした理由を言え」と怒るから、
僕は真剣に考えて、
そして僕の選んだ答えは「自分のことが分かりません」。
いや、だって分からないよ。なんで自分がそれを記憶から消去していたかなんて。
本気で誰かに教えてほしいと思う。
幼稚ながらも真剣に考えて答えていたんだけど、
今思うとモーレツに恥ずかしい。
なに、その答え。
そりゃ相手も困るわ。
そんな過去の恥ずかしい経験もあって、
デザインの仕事を受けるようになってからは、「自分が誰なのか」「自分たちが何者なのか」を伝えるということは、とても重要なことだと考えるようになりました。
お客様は、なんでデザインをしてほしいと頼んできたのか。
 「自分たちの正体(何者であるか)」
 「どんな内容の仕事をしているのか」
 「クライアントにこんな感じにイメージしてほしい」
デザインによって、上記のアイデンティティを確立したいからだと思います。
そのために僕たちは、お客様の正しい姿が伝わるように、またはイメージ戦略できるように、いろいろ考えているのです。

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