視認性と可読性。
言葉が似ているせいもあってか、やや混同されがちですが、この2つはヒトに対するデザインアプローチがちょっと違います。
視認性とは、パッと見て短期間で判読できるもの。
可読性とは、読みやすいもの。
車というプロダクトデザインで例えるなら、「使い勝手」と「乗り心地」になるんだろか。
タイポグラフィを中心としたデザインでは、この2つを理解して使い分けることが大事です。
よく言われるのは道路標識ですが、高速道路などを運転中のドライバーには通り過ぎる一瞬の間に情報を伝えないといけないので、遠目からでも形を認識しやすい大きなゴシック体(サンセリフ)で組まれ、なおかつよく使われる短い単語なので、即座に認識できるような方法がとられます。
ポスターなんかも同じで、伝えたい要点を端的に伝えることを主としていますね。
逆に小説や新聞などは、明朝体(セリフ)が使われます。
これはフォント自体が個性的になることで、雰囲気づくりをしやすいということもあるのですが、基本的には黒と白のコントラストを和らげることで目を疲れさせない目的があります。
視認性では白黒をハッキリさせることで、くっきりとさせて見分けがつきやすくなるのですが、長時間この文字を読み続けると目に疲労がたまるでしょう。
本や雑誌に使われている紙が、コピー用の紙のように真っ白ではないのは、読み手にやさしく長文を読むのに疲れさせないための工夫です。
あと僕の友人にもいるのですが、瞳の色素が薄い(瞳が黒ではなく茶色っぽい人)も、ギラギラクッキリ画面とかも苦手なようです。外国人も碧眼の人とかは苦手だと思うなぁ。医学的な根拠はないけど。
たぶん日本人がケータイの画面ばっかり見てるのは、瞳の色が黒いからだね!(極論)
そういえば、前職のコーポレートサイトも、背景ではなく「テキスト文字の色」の方にひと工夫入れてあります。
こちらは逆転の発想で、背景の色をいじるのではなく、テキストの方の色を黒ではなくグレーに近い色にして、コントラストを下げ、長文でも読みやすくしているのです。
5年前に「現在の当り前」をたくさん仕掛けてるわりに、あんまり評価されないな・・・。
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今現在の液晶ディスプレイ・テレビなどは、美しく見せたいのだと思うのですが初期出荷状態からギラギラな感じの発色に設定されているので、WEBの配色は、そこを考慮した、ちょっと抑え気味のほうがいいように思います。
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