目の錯覚で本来の事象とは違うものに見えてしまうことを「錯視」というのですが、錯視の中でもトップクラスに有名なのは、「チェッカーシャドー錯視」といわれるものです。
マサチューセッツ工科大学の教授Edward H. Adelson(エドワード・H・アデルソン)が1995年に発表した錯視なのですが、これは白黒のチェッカー状のタイルの中で同じ色のはずのタイルが違った色に見えるというものです。
アデルソン教授の作った有名な画像がこれ↓
( A と B は同じ色)
■Checkershadow Illusion
http://web.mit.edu/persci/people/adelson/checkershadow_illusion.html
元々白黒の格子状の中では灰色に見える錯視は起こりやすいのですが、柱の影が落ちている部分が「影が落ちているから、本来はもっと明るい色」という視覚的な補正がかかってしまい、誤認識してしまうようです。
デザインには様々な分野があり、建築デザインや工業デザインではこのような物理的機能の無い思想は入らないものだと思うのですが、タイポグラフィに特に見られる気もするけどコミュニティデザインでは、このような細部への気遣いめいたものがあります。
フォントでいえば、例えばアルファベットの「O(オー)」の形が完全な円形ではなく、わざと線の太さも左右で違うこととか。
たぶん一生気づかれないような設計もあるとは思う。
実際、錯視はダマしのテクニックみたいになってるし。
最近の人は「流行のデザインにのっかる」か「オレにしか理解できなくていいから世界観作って勝負」みたいなひとりよがりなクリエイティブな人が多い気がする。
他人に見られることを意識したディテールとか表現方法とか、もっと見てみたいなぁ。
まぁそんなことできるデザイナーなら科学者やった方が儲かるけど。
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