クリエイティブは能力や才能ではなく、実行力。
そんな当たり前のことを思い出させてくれるのは、やはり、実在し実績となったクリエイティブだろう。
「Caine’s Arcade」を知っていますか?
Caine は、カリフォルニアに住む 9歳の少年。
どこにでもいる人の良い男の子だ。能力や発想は普通かもしれない。しかし、子供ならではの子供らしい夢がある。
その夢は、「ゲームセンターを作ること」。
父親は中古の自動車部品店を営んでいる。父は息子に、自分の店の前のスペースを与えた。
すると少年 Caine は、段ボール箱やテープやセロハンを使い、なんと現実にゲームセンターを開店してしまったのだ!
雰囲気は、下記ムービーで確認できるかと思います。
Caine’s Arcade from Nirvan Mullick on Vimeo.
夢を持っているけど口にするだけで、実際に行動する人は少ない。
情熱と意欲を維持し続けるのも難しいかもしれない。
或いは、ゲームセンターってどうやって作るんだろ? と知識を得ることを面倒がる人もいる。
嫌なことはできない。恥ずかしくて人に聞けない。
ダメ人間に至っては「誰かが教えてくれるまでは分からない」と、できない理由を他人のせいにして満足して生きていくだろう。
チャレンジをしなければ、失敗することもない・・・。
この9歳の少年は、そんなネガティブなど全く関係無しに、自分の夢を現実にするために行動し、工夫を重ねて実現してしまいました。
クラシックでバッテリーを使わないアナログで見てくれも悪いゲームなのですが、それでも他のゲームセンターと同じ機能を持った手動のゲームがある、遊ぶことのできる場所。
そこにあるゲームには創造性というものはないかもしれない。しかし、バッテリーを使わずに何とかしてしまったクリエイティブがある。
これと同じものを作れる人は少ないだろう。
なぜなら人は自分が才能があると見せかけたいばかりに泥臭く格好の悪いことをしたがらないからだ。
この 9 歳の少年も最初から成功していない。
オープン当初から長い間、誰も来ない店の前でじっと一人で座り続けていた。
しかし彼は、この自分の立ち上げたゲームセンターで「お金を稼ぐこと」にこだわった。
店頭に看板を出し、POPを書き連ね、工夫した包装紙を作り、スタッフTシャツを造り、店内を工夫した。
やがて誰もお客のこなかった店に、ふらりとひとりの男がやってきて、興味深げに店内を眺めた。
ゲームで遊んでいくようなり、そのたった一人が常連となった。
その常連は、少年のクリエイティブに何かを見て、動画を撮り始めた。
彼もまた、クリエイターだった。
動画がネットに公開されるや否や、Caine’s Arcade はクチコミで爆発的に広まります。
そして、ひとつのムーブメントとなり、ファンたちは少年にサプライズをすることを企画します。
ちなみにその内容が、先ほどの動画。
作ったのは、最初の常連客となり、動画を撮影していたクリエイターです。
この動画は、単純なんだけど鳥肌を立たせるような興奮を覚えさせます。
誰もが子供の時に純粋に信じていた可能性と夢。
本質を、魂を震わせるストーリーに、何かを感じずにいられないのではないでしょうか。
10年後、自分はすごい人になっていると予想している人は多いと思う。
でも、現実は残酷です。
なぜなら10年前もそう思っていて、今の現実の自分だからです。
9歳の少年 Caine は、いろんなことを教えてくれる。
過去にやっておけばよかったと思うくらいなら、10年後のために今やっておきたい。
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