(C)reddot design award
「Sign Language Ring」というブレスレットが、良いデザインだと思っています。
このブレスレットは、手話と音声のインターフェース。
手話を理解している者同士のコミュニケーションは成立するものですが、手話を理解していない人とのコミュニケーションは当然難しいです。
このインターフェースがあることで、手話ができない人にも習得する必要もなく言葉を交わしあえるということですね。
腕輪状態には指輪型のユニットが収納できるようになっており、この指輪をはずして装着。
装着者が「手話」をすると、加速度センサーが手の動きを感知して、手話のモーションから音声に変換してくれるというものです。
相手の発した音声は解析されて、ブレスレット部分の液晶パネルに表示。手話してたら液晶パネルは見にくい話なので、このところだけちょっと弱い気もしますが、「言語の翻訳語である手話をさらに翻訳する」というアイデアは面白いと思います。
多くの人の共感を生むデザインだと思うのですが、このブレスレットは、2013年レッドドット・デザイン賞(RED DOT Design Award)を受賞しています。
■Sign Language Ring – 2013 | concept | Red Dot Award: Design Concept
レッドドットデザイン賞とは、ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが選定する、デザインの革新性、機能性、人間工学、エコロジー、耐久性など9つの基準から審査されるもので、優れた工業デザインに対して贈られるものです。
このインターフェースは、モーション自体を読んでいることに着目すれば無限大の可能性も秘めており、カスタマイズしたモーションでの言語や、手話のトレーニング機器としての使い方なども考えられます。
ここまで書いて「デザインは人の生活を救うなぁ」としみじみ感動したのですが、よく考えたら、手話をする必要なく、キーボードに打ち込んで音声を出せば済むような・・・?
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