先月に発売された DELL のハイエンドノートPC、 XPS 13(9310)です。
DELL の XPS シリーズといえば、高級路線の高級機フラッグシップモデルであり、高性能の新型 CPU である i7-1185G7 を業界に先駆けて搭載した、意欲的なパソコンになっています。しかも 12kg という軽さ。めちゃくちゃテンションの上がるパソコンですね!
会社から貸与される PC としてはオーバースペックなこともあってビジネス界隈でもあまり見かけないですが、持っているビジネスマンを見ると、「おっ」てなるし、その企業に対してなんとなく好印象になっています。なんだか「わかってるな」という感じです。
従来モデルとの違いは、強化されたグラフィックチップ(Iris Xe グラフィックス)。
ネット記事で散見する情報ではスペック的には「GeForce GTX1050」同等の性能らしいです。
ゲーマーに代表されるスペック厨の視点だとあまり良くないスペックに思えそうなのですが、グラフィックボードではないオンチップがそれだけの性能って、なにそれ怖ろしい。グラフィックボード無しで 3D ゲームが動く性能って、結構すごいですね。
Adobe 系アプリを使うには6コアがアプリの限界なのでそれ以上スペックをあげても意味がありません。そのためデザイナーの PC は i5 で充分な性能になっています。この 9310 モデルに搭載された CPU は第11世代 インテル i7-1185G7で、サクサクと動くのでデザイナーにおすすめです。sRGB 対応、P3 色域など高彩色のディスプレイでもあり、表現力も申し分ないです。
ちなみに解像度は 3,840 x 2,400 なので、この解像度で13.4インチの画面を使うと文字がめちゃくちゃ小さくて読めないです。
MacBook Pro 16インチが 3,072 x 1,920。
MacBook Pro 13インチが 2,560 x 1,600 の解像度なので、液晶画面への出力だけでも 他メーカーを超えている ハイスペック高級機ですね。
また、購入する際にメーカーの担当者からアドバイスされたのですが、1920 x 1200以上の解像度が高いモデル(UHD+)はタッチパネル機能が必ず付くことになるそうです。
Apple の MacBookPro と外観が似ているのでどうしても比較されてしまうのですが、軽さも XPS の方が上位。Apple は PC本体と 搭載された OS が同じメーカーで開発されたものなので非常に安定感のあるマシンといえるのですが、競合開発の無いメーカー特有の強気の価格設定があるので、対価を考えると性能が付いてこないと個人的に思うのですが、逆に DELL の XPS は最新技術を惜しみなく使用する先進的な機体といえます。機体性能をバリバリ限界まで使い倒したい人向きといえます。
なお、XPS に搭載された CPU のメーカーである Intel は「高性能なモバイル PC」という技術を掲げて 「Intel Evoプラットフォーム」を掲げており、各メーカーから最新技術に対応した Windows ノート PC が発売されはじめています。
歴代の XPS13 を購入しているのですが、本当に高級路線になったらしく、箱も今までのものと違いラグジュアリー感あふれるものに変更されました。
質感などは過去の箱と一緒なのですが、ぱかーっと高級腕時計の装飾箱のように開きます。
色もあってレクサスプランドっぽいですね。
PC 本体には全然関係ない話ですが、この箱めちゃくちゃカッコイイです。流用して何かに使いたいくらい。留め口にはマグネットが付いていて、蓋が閉まった時にはカチャリとロックがかかります。これだけしっかりしている箱もあんまり見ないですね。
本体色ですが、これはプラチナシルバーになります。
少し黄色が入ったような独特の色合いです。MacBook の方は赤みが強いのですが、XPS はもう少しブルーというかグレーが強いような色合いですね。
箱の高さが増しているのですが、上げ底になっている状態(ハイヒールを履いている状態)です。
アクセサリが丁寧に収納されています。
リサイクルにも注視されています。アクセサリを取るとクジラのイラストと共にメッセージが現れます。なんだかデザイナーのこだわりを感じるところですね。
DELL こだわりの天板は美しいですね。他メーカーのアルミ削り出し天板も美しいのですが、XPS13 の長所は剛性。たわむことなく頑丈に作られているので手に持った時に安心感があります。軽量に作られ壊れやすいメーカーの PC が多い中、この軽さと重厚感は手放したくないエクスペリエンスがありますね。
底面の造りも丁寧です。
昔は裏面に開閉するギミックがあって、その中にシリアルコードが書かれていたのですが、今は Macbook のように本体に刻印されています。シールだと使用している間に削れて視認性が悪くなるのですが、彫刻の方が長持ちするんでしょうね。あのパカパカするギミック好きだったのですが。
また、購入後に後からメモリ増設などできるのが分かりやすいのが魅力の DELL なのですが、この 9310 モデルはメモリが後から増設できない仕様なのだそうです(購入時にすら選択できない)。
なので、最初に 16GB か 32 GB のメモリを選んだら、ずっとそのままになるようです。
今まで購入した XPS はバッテリーのヘタりが早くて交換したこと多いので、今回のモデルはバッテリーが物理的な意味で長く保つといいな。
パームレスト部分は伝統のカーボンファイバー。ここが高級機だと見た目で分かりやすいポイントですね。カーボンの素材感がクールでかっこいいです。強度的にもボーイング航空機と同等の基準で製造されるもののため、軽量と強度を併せ持つ素材。ここが他メーカーと比べても強靭性が高いといわれる所以です。
キー配置も昔と変更があるのですが、格段に打ちやすいサイズとタイピング感になりました。
いまどきのキーボードで LEDバックライトも搭載されており、非常に打ちやすくカッコイイ。
キーボードの右上の平たいボタンは指紋認証を兼ねた電源ボタンです。
両側には Type-C 端子が付いています。
有線 LAN ネットワーク端子や外部モニタ接続用 HDMI 端子などが付いてないため、ビジネスシーンで利用する人は予め外部 HUB ステーションアダプタのようなもので接続方法を確保しておく必要があります。
軽量するために端子を減らすのは良いのですが、持ち運ぶアタッチメントパーツが増えてしまうのは仕方ないですね。
なお、購入した USB アダプタに相性があるらしく、他モデルの XPS で使用できたものが、この 9310 モデルでは使用できないというものがありました。今までそんなこと無かったのに、新技術を使った基盤がシビアで汎用性がなのかもしれないですね。
背中のヒンジ部分。XPS の背中はアルミ削り出しの角度がシャープに映えていてすごい美しいと思います。
DELL の製品の中にはヒンジ部分が弱くて大破した PC が何機もあるのですが、XPS は強固で今まで壊れたものがひとつもありません。
ベゼルは非常に狭くて、ブラックなこともあって境界が分からないくらい。天板のほとんどが画面で覆いつくされており興奮を覚えます。最近の ノートPC は天板が薄いですが、やっぱり薄いですね。
そしてこの極細ベゼルに超小型カメラが搭載されているのも凄い。
前モデルではベゼルを狭くするためカメラの位置がヒンジ近くに移動していたのですが、技術進歩でこの位置に戻ったみたい。
このカメラの位置は微妙に重要で、相手を上から見下ろす感じに映ってしまうのでインターネット会議とかで印象が悪く映ったのですよ。天板の角度を調整すれば目線の位置をまっすぐにすることができるので、これは嬉しい設計ですね。
ちなみにこの極狭ベゼルのディスプレイは日本メーカー製で DELL との共同開発らしいです。
また、このカメラは顔認証ログイン(Windows Hello)にも対応しています。
右下の Intel ステッカーの定位置には、「evo」のバッジ・ステッカーになっています。
この evo ステッカーはネット記事上で「高性能の証」と言われていますが、Intel の基準「Intel Evoプラットフォーム」に準拠しないと名乗ることが許されないので、高性能機を判断するひとつの基準となっています。
evo プラットフォームの基準は高性能だけでなく、バッテリーの持ち時間など省エネ稼働についても基準があるので、PC をよく使うジャンキーな人に向いてます。
XPS13 の最新型 9310 モデル、外観デザインについては語ることなく、とにかく美しくカッコイイ。薄型小型の本体にギッチリと高性能な機能を詰めこんだトランジスターグラマーなデザインは、SONY の VAIO と同じく世界に通じる技術とデザインのブランドのひとつだと思います。
小型軽量や性能に目が行きがちですが、今回のモデルは画面への映り込みが少なくて使いやすいと思います。
高性能パソコンなら値段が高くなるのが当たり前ですが、XPS を選ぶ最大の理由は、その性能を踏まえたうえでの、軽さとコンパクトなサイズ。
サイズも重さも考えないなら別の PC を選べば良いと思います。
基板から技術開発され、丁寧にデザインされたことを考えると、そういう価格なのだろうな、と納得はします。まぁ高いんだけど。
ブランドデザインという考え方では、SONY の VAIO にもファンは多いと思うのですが、この DELL の XPS も、そういうファンが多いと思います。
実際、一回購入した人がリピートするパターンが多いです。
外観の美しさ、内面の高いパフォーマンス、上手に高い水準を保っており、フラッグシップモデルとしてメーカーがメッセージを詰め込んでいる感じもヒシヒシと伝わり好印象。
自宅での個人使用だとあまり選ばないノート PC ですが、ビジネスだとサポート体制の充実もあってなかなか使い勝手が良いです。
親和性も高く、日本製の技術もふんだんに使用されているようなので、応援したいところ。
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