受け継ぐ血をもって、誇り高き一族として、生きる。Crusader Kings II


現在、僕のマイブームは英語なのですが、本や映画だけでなくもっと接触機会を増やせて簡単に身に付くようなものはないかなぁ、と考えて洋ゲーにも手を出してみました。
少し前にチラッと書いた「Besiege」を導入した時に、イメージで英語を覚えやすかったこともあり、今回は追加で4本も購入してみました。ちなみにタイトルは、「Crusader Kings II」、「BATTLETECH」、「Stellaris」、「Hearts of Iron IV」。
半額セールで1,000円ちょっとで購入できるのですが、定額で購入しても日本のソフトウェアの半分の値段ということもあり、日本で販売されているゲームや DVD などのソフトウェア価格が世界に比べてかなり高いということが分かりますね。当たり前のように1万円近い金額で売られていますが、これが普通になっている市場感覚もヤバさを感じます。映画のチケット価格も年々上がっているし、一部のオタクに売れればいいというマーケティングはどうなんだろ。


それはさておき、4本購入したけど、結局まだ Crusader Kings II しかプレイしてなく、残りはインストールさえしていません。操作や UI などを翻訳して覚えられてないから進んでいないということもあるのですが、このゲームが日本には無いような概念でデザインされたもので、その「異文化」に触れるのが面白いのです。
Crusader Kings II は古き良きヨーロッパの歴史をなぞるストラテジーシミュレーションで、日本でも似たような戦略ゲームは多々あります。ただ日本の感覚だと領土を広げて日本を統一する、という陣取りゲームの様相に集約されているのに対し、Crusader Kings II は土地というより自分の一族の家柄や血統を守っていくという感じ。血が絶えないように子孫を残しつつ後世に生き繋いでいくという人間ドラマといった感じ。狭い土地を取り合う日本人に対し、ヨーロッパでは血統主義や家族愛を大事にするという文化なのですかね。
各国の法律や制度、世襲の仕方など違いもあるのでプレイしながらいろいろ考えさせられます。日本では「長子相続」という長男が継ぐ、というのが当たり前の概念になっていますが、老いてから老いた長男に継いでしまうと寿命が短いため能力を発揮できる時間が少ないというデメリットもあるとか。末っ子に継がせる末子制度は時間的に寿命に余裕があるのですがデメリットとして年齢が離れすぎていた場合、処理能力の違いから継承内容を理解させるのが難しいということもあります。
封建制度など理解しなくてはいけないルールも多いのですが、個性的なキャラクターのパラメータが生み出す人間ドラマがイマジネーションを掻き立てるという面白さがあります。
例えば、僕のプレイするヤスカワ家を紹介しますと。
フランスあたりのレオン領を統治するアルフォンソ2世・ヤスカワは、ノルウェー&イングランド王女マリア・ユーングリングと結婚。子孫がいないとやばいということで家族第一に進めるも子供は4人娘。名前も自分で付けた子供だと思うと可愛くて「この家族を絶対に守りたい」と絆を感じずにはいられないのですが。
そうこうするうちに、アルフォンソ2世は暗殺されてしまい、継承権は長女であるアイダへ。父王が所持していた領土も姉妹に分散して分け与えられたことで、姉妹間での戦争が勃発。あれほど絆を感じていた家族もどこへやら、次女は政治的策略により三女によって投獄。三女は反乱で暴れまわった末に長女に討伐され、四女は結婚した隣国から攻め込むなど、いきなりすごいドラマチックな展開に。子供が多ければ多いほどこういう争いのリスクもあるんだな・・・。
さらに、父が戦死する前に妊娠していたマリア王女がこのタイミングでまさかの長男を生むという衝撃の展開。家系に男子が生まれてしまったことで姉妹が死んだ後の継承権が全てこの末っ子に集約されることになり、宮殿内の空気が変わります。姉妹にとってはこの末っ子を殺さない限り自分の子供に継承させることはできないし、逆に末っ子は姉妹全員を殺せば全てを正式な権利のもとに手に入れられるという。
ゲームプレイ的には末っ子に集約させた方が領地を奪い合う戦争をしなくて良いので楽なので、家長である長女アイダを戦場に出して独身のまま死亡させます。継承権を末っ子王子ファーンに移し、ファーンは姉たちから父王が持っていた継承権を全て奪い一本に集約させるという戦いをあっちこっちで起こし、自分のお姉さんたちを投獄したり一騎打ちの末に斬り捨てたりで、ようやく元々の領土を統一するわけですが。

戦いに明け暮れたせいで、プロフィール写真の顔にも返り血が。常時戦っているから、常に血を浴びているんですね、きっと。ステータスも個人戦闘能力に特化したようなもので「猛将」とか「勇敢なる」とか異名を付けられることにもなりました。
んで、子供ができてもやっぱり女子で、レオン領ヤスカワ家はどうやら女の子が生まれる家系なのかもしれないですね。。。
キャラクターには勝手に特性が付いていくので個性もあり、その能力差で歴史がどんどん形成されていくので各所でドラマが沸き起こり、イメージがふくらんで面白いです。付着した特性によって行動と結果が変わることで周囲からの異名も変わっていくので、各国の王を見ていくと「無能王」とか「色欲王」とかディスってる異名も出てきてリアリティもあります。
エンブレムのカスタマイズもできたりするので、クリエイティブも楽しめます。
いまのところ30時間プレイし、ゲーム内の60年目の孫世代をプレイしているところですが、ヨーロッパを統一するだけでもあと何百年かかるのか先は長そうです。

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