最近、デザインカレッジに週1での出向みたいな契約で、教師やっています。
教師って大変ですね。
教えている子たちの人生がかかっているかと思うと、限られた時間の中でどのスキルを与えようとかとか、学生にもいろいろあるのでどのレベルに合わせればいいのかとか、悩むことが多いです。
今日は、WEB ならではの要素というか。
「ユーザビリティ」についての授業をしました。
日本の「デザイン」がグラフィックを現すためかデザイナーを目指す子のほとんどがイラストレーターのような絵を描くグラフィッカーを希望する人が多いみたいなのですが。求めているのは絵を描く毎日で、本来のデザインの情報設計や問題解決といった部分にあまり興味が無いように思います。グラフィックには無い概念ですが、プロダクトやWEB デザインは入出力があるのでインターフェースが存在し、「使いやすい」「使いにくい」という評価基準があります。入力に対して反応があるものを作るというのが WEB の醍醐味だと思ってます。
で、そんな UI/UX 分野ならではのデザイン概念でのウェブ・ユーザビリティですが、「ユーザビリティ」という言葉が便利に使われ過ぎたせいか、正確に定義されていません。
ISO 規格では一応定義はされ(ISO 9241-11)、JIS化もされているのですが、解釈によっても多様性があるのが現状です。
「使いやすさ」に正解は無いので仕方ないところなんでしょうけど。
よく言われるというか、デザイン系ではない人に多い勘違いなのですが、「誰にとっても使いやすい」というのは、ユーザビリティの概念ではありません。
ISO規格の定義文の中でも「特定の」利用状況において、と「特定の」という言葉が使われるように、全ての人を内包するようにはなっていないのです。
ユーザビリティの権威であるヤコブ・ニールセンも、さらに狭義のユーザビリティを定義しています。
実用的な方法論としてのユーザビリティには、弱者や能力の低いものに対する救済のような概念はなく、ただひたすらに人間が不満をもらさず目標を達成するためのプロセスが求められます。
■ユーザビリティ – Wikipedia
ユーザビリティは満足度をあげていく指標でもあるので、掘り下げていくといろいろな発見がありますね。
ヒックの法則・フィッツの法則
スポーツ医学なんかを専攻したことがある人なら聞いたことがあるかもしれませんが、「ヒックの法則(Hick’s Law)」をご存知でしょうか。(1) H = log2(n + 1). (2) H = Σ pi log2(1/pi + 1). H = the information-theoretic entropy of a decision. n = the number of equally probable alternatives. pi = th…
2005/11/14
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