絶え間なき沈黙の音楽のデザイン


「4分33秒」という題名の音楽。
インスタントラーメンを作るのに適していそうなタイトルですが、その実は「無音」の音楽。楽譜には休止を表す「tacet」が全楽章で書かれていて、演奏者は舞台の上で何もしない。
日本音楽著作権協会(JASRAC)に登録されていることから「黙ると著作権利用料徴収される」とデマが流れたり、YouTube に何故か「最高音質」と明記されてアップロードされたり、果てはデスメタルにカバーされたりと、ネットワーク上ではネタとして扱われていることも多い。


作曲者であるジョン・ケージ(John Milton Cage Jr.)によると「無音を聴く」のではなく「演奏会場内外のさまざまな雑音を聴く」ものとされている。
音楽とは音を奏でるもの、という普通を無視した構成は現代芸術と考えられていて、一定の評価もされている。
インターネット上ではこの曲をモチーフとした新しい創造もおこっており、どちらかというとそちらの方が芸術性は高いと個人的には思ったりする。
ただ、曲名の付け方は、とてもきれいだな、と思う。
沈黙を表わすのではなく、メッセージを匂わすのでもなく、単純シンプルに正体を表わせているところ。
この部分だけ表現力があると思う。
4分33秒 – Wikipedia

■この動画へのリンク:https://youtu.be/LSvaOcaUQ3Y

■この動画へのリンク:https://youtu.be/kGEG4JiOqew

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