(C)obakensan.com
最近話題の新しいクリエイティブ・コンテンツといえば、「リアル脱出ゲーム」の大ブームにも見られるように体験・参加型のイベント。京都でフリーペーパーを出版していた「SCRAP(スクラップ)」が、これで一旗あげたのは周知の事実(「リアル脱出ゲーム」の登録商標も所有)。
そして、次の波のコンテンツとも言われている(?)「地域密着型 お化け屋敷」。
既に業界大手の「東映」がビジネスとして手掛けている他に、徳島県や岐阜市の商店街では各自治体が、空き店舗を利用したお化け屋敷をスタートさせ、新しい地域活性化モデルとして注目されています。
クールで残酷な物の見方をするならば、シャッター商店街に見られる「廃墟化」と「お化け屋敷」というコンテンツの相性は確かに良いですね。
そして学生のクリエイティブ文化祭といえば、メイド喫茶かお化け屋敷。
それくらいお手軽なのですが、これを本気でやってみたらどうなるでしょう?
「何か面白いことをやりたい」という人は多いのですが、実際にそれをやり遂げるという人は意外に少ないのが現状。
心理学的には「内発的動機づけ」となるのですが、人間の難しいところで「面白いと思うこと」に個人差があるので、過程の中で他の人から否定されることで動機(モチベーション)の低下を招いて自然消滅するパターンが多いみたいです。周りでもよくある話。
でも、突き抜けちゃう集団も出てくるわけで。
■方南町お化け屋敷オバケン
http://obakensan.com/
■i.h.s group
http://ihs.jp/
東京・丸の内線の支線終着駅、杉並区方南町にある、映像制作会社「(有)i.h.s」。
自分たちの街を盛り上げたい、面白いことをしたい、という想いから、土日だけ営業するお化け屋敷を作り、それがいま爆発的に話題になっています。
自分たちの「センス」を売るために、お洒落なカフェなど飲食店を併設して経営するクリエイティブ系の制作会社は多いのですが、「テーマパーク運営」というのは新しいスタイルですね・・・。
もちろん、映像制作会社なりのコンテンツの見せ方もあって、このお化け屋敷の中には映像が流れる場所がいくつもあって、そこが売りみたい。参加者にはワイヤレス式のヘッドフォンを装着させて音楽や効果音を流すなど、場所が狭いなりのアイデアも活用。
本業の合間を縫って外装から内装、ギミックに至るまでをハンドメイドで作り上げたことで、自分たちが関わったことのない分野を作るキッカケや考えるキッカケになり、それが本業の映像制作に活かされたりと社内効果が出たり。
今までの映像制作事業では、顧客や視聴者からの声の吸出しをする機会がなかったそうなのですが、リアルな場を設けることで、接触の機会とヒアリングができるようになって業務改善に役立っているそうです。
クリエイティブはチャレンジだという証明になってますね。
(でもここまで違う分野をやったら独立して新しい会社を作る苦労をしても一緒のような気もするけど・・・)
裏のスタジオブースに設置された多数のモニタには監視カメラから送られてくる参加者の動きを常時表示。参加者の位置や動き、マイクを通して聞こえる会話の内容などから絶妙のタイミングで映像や効果音を出すなどしているみたい。
臨機応変に対応できるので、通常のスイッチやセンサー式のお化け屋敷よりも怖がらせる・面白がせることができるというわけですね。
WEBやサイネージなんかにも流用可能なのかもしれないけど、監視カメラや流れてくるデータから裏で人間がリアルタイムに判断してスイッチングする方式などは、これから主流になってくかもですね。
(参考)
■住宅街に突如現れたオバケ屋敷の謎 | web R25
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/wxr_detail/?id=20120828-00025836-r25
■方南町お化け屋敷 オバケン ストリートファッション マーケティング ウェブマガジン ACROSS(アクロス)
http://www.web-across.com/todays/srnrj2000001orkm.html?ra=1
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