仕事柄、写真データや素材など大容量ファイルを扱うのですが、出先や別の端末でもファイルが同期され共有できる Dropbox がこの仕事はとても便利。
だったのですが、さすがに容量が圧迫され、(無料プランでは)ファイルサイズを気にして整理しながら業務をこなすのは作業効率も悪いし時間の無駄だなぁということになり、自前でオンラインストレージを構築してみることにしました。
VPN があれば必要ないかなと思っていた時代もあったのですが、「同期」されているということはファイルを取り出しに行かなくて既に手元であるわけだし、バックアップファイルとしても運用できるというメリットは見逃せないです。
というわけで、Dropbox や Google Drive のようなオンラインストレージを無料で構築できるオープンソースソフトウェア「Nextcloud」を導入してみました。
■Nextcloud
https://nextcloud.com/
IT業界の人だと似たようなもので「ownCloud」が真っ先に思いつくと思うのですが、作者が同じでフォークされ開発されているもののようです。詳しくは Wikipedia あたりでいざこざを知ることができます(日本語)。
UI などはほとんど一緒で、ownCloud に慣れた人なら導入から使用感まで同じようにこなすことができます。基本的には ownCloud をさらに拡張させて高機能にしたと考えて良いかと思います。
公式サイトからパッケージをダウンロードしてインストールするだけ。
僕はポート開放のこともあり、自宅サーバではなくレンタルサーバに導入しました。
ちなみに僕のおすすめのレンタルサーバは「XSERVER(エックスサーバー)」です。
レンタルサーバーを選ぶ時に、「価格以外に比較のしようがない」という人がおそらく多いかと思うのですが、XSERVER の特徴は「SSL が無料で使える」というこのすごい長所です。イマドキのWEB サイトには必需品ともいえる SSL ですが、そのぶんお金がとれる部分なので無料にしている業者はほとんどないのですが、この XSERVER は無料。他で無料なところは、後は Zenlogic(旧ファーストサーバ) ぐらい? Zenlogic は少し高級で企業向きですが、この2つは元WEB制作者が自信を持って推薦します。
僕はこういうカンの良い企業が好きです。
インストール自体は、ドキュメントが用意されているので指示通り進めば終わります。
上の画像が nextCloud ですが、ownCloud ライクというか、ほとんど一緒なので馴染みやすいです。
ブラウザで開いてここにファイルを放り込むというやり方もありますが、デスクトップPCにアプリを入れることで、Dropbox と同じように常時同期させる方法が便利です。
「テーマ」という項目では、ロゴ画像や背景色などを、知識がなくても簡単に操作編集できる機能があり、素人でも簡単にオリジナルの Dropbox を作れます。WEB開発会社の人も、他社にこの導入サポートをするというのも簡単にできてしまいます。
カスタマイズはかなり自由なので、いじり甲斐もあります。
DLC というか MOD というか、Wordpress のような「プラグイン」も充実していて、かなり面白く機能拡張できます。中にはゲームなどもあります。オンラインストレージという垣根をこえて拡張できるって楽しいです。
他サービスと連携する機能や、API での拡張、ソーシャルログインなどいろいろあって、システム屋さんでもそうじゃなくても改造が楽でいろいろできます。
何も入れない状態でも CPU負荷を確認できる画面もあり、よく考えられています。
残念ながらデスクトップアプリの方は、少し UI が弱くて分かりにくいです。公式サイトから .exe をダウンロードしてインストール。設定までが分かりにくいですが、この画面では「ログイン」を選びます。
ログイン情報と、レンタルサーバの URL を入力。
ローカルフォルダの場所だけ確認して「接続」
緑のチェックマークが付いたら同期完了。以降は設定したフォルダの中身が同期します。別の PC にもアプリをインストールした場合、2台の PC + レンタルサーバ内という3つの領域にファイルが保存されていることになります。バックアップとしても良い感じ。
デスクトップPCでは、Dropbox と同様に主張の激しい位置にフォルダが表示され、アクセスしやすいです。業務など同期したいデータファイルをここに保存していくだけで、他の PC にも同期されるので便利! これでどこでも仕事できる! 忘れものも気にならない!
Dropbox の容量が気になる人や、自前サーバでのデータ同期を考えている人は、ぜひ導入をおすすめします。
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