「Bookstore cafe コオロギ」に行ってきました。
前は「Hillman(ヒルマン)」というフレンチのお店で、有名店で、「本棚コオロギ」という古本屋さんが移転して合体して、このような形態になったそうです。共同経営だとのこと。
オーナーの佐藤さんはバイカーとしても有名な方で、自身もハーレーに乗られています。
いろんなイベントを仕掛けたり、二輪・四輪・食などの執筆活動もされているアクティブな方。
ヤマハ発動機のサイト内に世界の食材をバイクで探しに行って交流するというコンテンツを持っていたので、そちらで知ってる人が多いかも。
■食材探しツーリング – バイク・スクーター | ヤマハ発動機製品サイト
http://www.yamaha-motor.jp/mc/world/touring/
今も昔も変わらず、同じ場所で営業しています。
閑静な住宅地なので、ここだけ明るいです。
全面ガラス張りが綺麗。
店内に入って目にするのは、本の数々。
以前は店内にバイクがあったり、装飾がバイク関連であったりしたのですけど、古本と新刊の両方が置いてあります。
両方扱えるお店って少なそうですね。
お店の雰囲気は、気取らなくて非常に入りやすいです。
僕らが行った時の客層は、OLっぽい一人客と、40代っぽいカップル。
両方とも軽く顔見知りのようで、お久しぶり、とオーナーシェフの佐藤さんに挨拶してました。
窓の外を眺められるようなカウンター席もあります。
キッチン側のカウンター席もあります。
こちらの席が人気のようで、他のお客さんは、全員ここへ座ってました。(僕らはテーブル席)。
オーナーシェフの佐藤さんの会話を楽しみに来るお客さんが多いようですね。
まずはドリンク、ホットレモネードを注文。
カウンター奥から、よっこらせと、大きな容器を取り出してきたので、興味持って聞いてみたら・・・。
レモンを漬けこんで熟成させたものだそうです。
単純なレモネードにもここまで手間暇かけて作っているというプロフェッショナルな仕事。
僕はこういうプロの感性を体感できるお店が好き。
かき混ぜ用途と、レモネードの中のレモンを食べられるように、スプーン&フォーク(僕はグングニールと任命)も付いてきます。もちろんレモンも残さずいただきました。
普通のレモネードと違って甘すぎず、芳醇で、美味しかったです。
カウンターの上にあった「いちごタルト」が美味しそうだったので、写真撮影。後で食べます。
いちごタルトはホールで食べてないよ!
このくらいの量。
友人はお酒と一緒に食べてました。苺とお酒は合うそうです。
イチゴは湖西市新居町の疋田さん家のこだわりのイチゴ紅ほっぺの小粒を厳選して積んで頂いています。
とのことで、こだわりが感じられます。
注文した後、料理がテーブルに来るまでの間、ぶらぶらと本の中を散策。
ここの棚は新刊が置いてあった。
結構ラインナップのセンスが良く、あと古くて珍しい本なんかも置いてあって、見てるだけで楽しめる。
世界遺産の写真集とか、世界の夜景を集めた本とか、素人写真家の本とか。
トイレに続く通路のところには、びっしりと飲食店やイベントのフライヤーが置かれていました。
乱雑になりがちなフライヤーもすごく格好よく並んでいて、勉強になります。
「本棚コオロギ」のアイコン発見。
棚の一番上にチャーリーブラウンの初期のような古い英語版が置いてあって、興味深かった。貴重だなぁと思っていたら売り物じゃないそう。共同経営者のミサキさんが持ってた本とのことです。
ところどころ、いろいろ置かれています。
写真のすみにちょこっと映ってる本は「哲学案内」。こんな感じで、教養と趣味の本が多いです。
たぶん経営者の趣味で集められた本ですね。こういうの好きな人にはたまらない場所ですね。
生ハム美味しいよ! と言われたので、注文。
ほんとに美味しかった。ほんとに美味しいよ!
トマトが美味しいよ! と言われたので、トマトをサラダにしてもらいました。
もうサラダだけでもめちゃくちゃ美味しい・・・。
このドレッシングだけでも、皿までなめ続けたい・・・。
パンは「Baguette(バゲット)」さんのパンを仕入れているそうです。
このお店のパンは、昼にはすべて売り切れてしまうという超人気パン屋さんで、こんだけ売れてても品質を落としたくないので拡大しないという、これまたプロフェッショナルなパンです。
友人いわく、このお店は駐車場が2台しかなく、午前中に空いてる!と突っ込んでも、店内のご主人にバッテンマークを出されてすごすご帰る──というパターンが多いそうです。グルメも大変ね。
本の探索をしていたら、オーナーシェフの佐藤さんが載っている本を発見。
「愛すべき静岡のバカ100人」だそうです。うちの会社が好きそうな人物像ですね。
かと思うと、某有名料理雑誌にも、特集組まれて載っていたり。
寒いので、本日のスープを出してもらう。
インゲン豆のスープ。
豆は粗く砕かれて食感が残るようになっていて、塩コショウでシンプルに味付けされているのですが、繊細です。
料理素人の僕にも分かる繊細さ。塩ひとつまみの絶妙なバランスを感じさせます。
友人のオニオンスープ。
こっちもほんわかした暖かい味。
このお店の料理は、五感が研ぎ澄まされるかのような感覚があります。
なんか食材にインスピレーションを感じるかのような。
クリエイターの人にはオススメ。
ちなみに佐藤さんの奥さんは陶芸が趣味で、お店のお皿や箸置きなども作られています。
この器もそう。
こういうの見たことある? とラードを奥から出してきて見せてくれました。
脂もこだわっているそうです。
保存食の代わりにもなるらしいのだけど、すぐ売れてしまうので、保存できたことないと笑っていました。
クリーム系のパスタ。
トマトが美味しかったので、トマト使ったクリームにしますか、と言われたけど今回はノーマル。
クリーム系だけど、クリーム系嫌いな僕でも食べられる驚きの味。
ブイヨンが多用されていて、牛乳の素材より多くの味の美味しさが凝縮されているからだと思う。
これすごいなぁ。
クロックムッシュ。
カフェやバーで提供されるフランスの軽食で、要はチーズを使ったトーストみたいなもの。
生ハムの時とは違った肉を使って、これもまた絶妙で美味しい。
チーズのいろんな味が楽しめて、とにかく美味しい。もう説明いらいないし。
ポーピエット。
「ヒルマン」時代からの名物です。
テーブルまで来て、目の前でガーリックバターをかけてくれます。
これはかけた後のもの。
ポーピエットとは、薄い肉の切り身で、野菜やひき肉などの具を巻いたものです。
ホタテや野菜が山盛り入っています。
ソースに絡めて食べると美味しい! パンにつけて最後まで食べきりました。お皿が犬がなめたみたいに綺麗になりました。
あと、キャベツが下に敷いてあるのですが、そのキャベツがまた甘くて、食べるのが密かな楽しみです。
ガレット。
そば粉で作ったクレープのようなもの。ブルターニュ地方の郷土料理。
卵が半熟で、うまく絡めて食べるとまた美味しい。
ほろ苦さが、また大人の味ですね。
豚肉のコンフィ。
肉好きにはたまらない味ですが、肉の中にもスマートさを忘れないという、なんだかオサレな豚肉です。
そんなことより、添えられているニンジン。
ちょっと不格好でヒゲもある状態なのですが、これが栗のような芋のような、甘くて香気が高い味なのです。
知らなかったのですが、一般的なオレンジ色のニンジンは西洋のもので、これは「金時にんじん」という貴重な東洋種の代表品種で、栄養価も高いそうです。なんだか日本的な味がするのは、そういう品種だからみたい。
京都では「京ニンジン」と呼ばれているそうです。
ヒルマンの時に大好きだった「焼きカレー」も作ってくれました。
これ、今も昔もメニューに無いのですが、注文すると作ってくれます。優しい!
カレーを焼くことによって香ばしさが出て、チーズと卵も入れているのですが、それがまた合わさって焼いた部分と合わさって、本当に美味しいのです。僕はカレーとご飯は混ぜない派なのですが、唯一このお店のカレーは混ぜます。一番美味しく食べたいので。
オムレツも頼んじゃう。
ふんわり玉子で美味しい! チキンライスだけでも美味しいです。また食べたい。
食後にコーヒー。
量もあるし、美味しい食事をした後で落ち着けます。
砂糖。
これだけでもなんだかオサレですね。
メニューを見直してたら、お店のコメントを発見。
本屋になったと聞いて、少し行くのを躊躇していたのですが、ヒルマンとおんなじ料理も楽しめて、ちょっと安心。
置いてある本のセンスも良くて、いろいろ面白かったから、また通ってみようかな。
BOOKSTORE CAFE コオロギ (カフェ・喫茶(その他) / 助信駅、八幡駅、遠州曳馬駅)
夜総合点★★★★☆ 4.9
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