今年も折り返し。今年の夏も待ち遠しいですね!
夏の風物詩といえば「怪談」。
怖い話で有名なタレント「稲川淳二」さんの本業がプロの工業デザイナーでもあるということは、あまり知られていないようです。
■稲川淳二 – Wikipedia
タレントが片足突っ込んでしょ、と思われるかもしれませんが稲川さんの経歴は逆。
業界の雄でもある桑沢デザイン研究所を卒業し、デザイン事務所に勤務し、専門学校や短大で特別講師も務めた、れっきとしたプロ。
タレント活動は、学生時代からのクリエイティブ精神というかサービス精神の延長のようです。
浜松の大手メーカー(スズキやヤマハ)でレーシングカーのボディデザインの仕事をしたという経歴もあるので、市内の企業の製品のいくつかには、稲川さんのプロダクトが存在するのかもしれませんね!
1996年には自然石を使った「車どめ」のデザインで通商産業省グッドデザイン賞を受賞しています。
その他にも、新幹線で車掌さんが切符をきる時に使っている携帯型の発券器や、手持ちのバーコードスキャナ(バーコードリーダー)のデザインなどもしているそうです。ポータブルでなおかつ手持ち系のデザインが多いのは、当時勤務したデザイン事務所の影響なんでしょうかね?
世の中を良くしよう、人を喜ばそうと志すデザイナーやクリエイターは世の中にたくさんいると思うのですが、タレント活動のようになるまでリアルに自分のパーソナリティを押し出した人物というのは、この人だけじゃないでしょうか。
机上の空論で終わることなく、自身を、身体をはって具現化していくというのはジャーナリズムにも似通った「正義のデザイン」とでもいうべき哲学さえも感じます。
クローズアップされる「怪談話」も、語りの雰囲気作りや抑揚・言葉選びなどが怖くなる背景であるともいわれ、「喋り」という才能を持ったインダストリアルデザイナーではこの人が唯一無二な存在なのではないでしょうか。
ひょっとしたらプレゼン能力とかもかなり高いかもしれませんね。
「怖い話」も創作だと考えたら、物書きとしても才能があると思います。
マルチな才能を持った天才系の人で、なおかつリアルに自分自身を売り出せる人という、デザイン業界でもかなりレアな人物像ですね。
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