大地が震え、世界が揺れる。世界最古の管楽器「ディジュリドゥ」の響く夜


音楽の街「浜松」に、太古の音がこだまする。
多国籍料理の店でやっていたライブに行ってきました。
そこでアーティストの方が疲労していた楽器がディジュリドゥ。
白アリに喰われて筒状になったユーカリの木から作られる楽器なのだそうです。なにそのリサイクル感。
というか、うまく白アリにくわれた樹を見つけないと作れないんじゃないの。


■じぶこん(公式)
http://www.jibucon.net/
この日は「じぶこん」というアーティストのライブ。
異国情緒あふれる音楽に、多国籍料理の店。雰囲気も客層も合っていて、なかなかのグループ感。
ライブが終わった後に席で長話をさせていただいたのですが、わりと感動的な関係性だそうで。亡くなった元スタッフがじぶこんの CD を持っていたファンで、そこから人づてに繋がっていき親密になっていったそう。結構、長くて人の縁を感じるストーリーがそこにはあるのですが、無関係な僕が勝手に語っていいものではないと思うので語らないけど。
でも、お店とじぶこんというアーティストのお互いの優しさ・人柄がなんとなく好きになった瞬間でした。
そして、ボーカルの女性である近藤裕子さんが持っている巨大な楽器が「ディジュリドゥ」。
ちなみに「マイ・ディジェリドゥ」だそうです。いやマイギターじゃないんだから。これを抱える女子って…。
このディジュリドゥという楽器は初体験だったのですが、オーストラリアの先住民アボリジニの楽器だそうです。南インドを祖先とするといわれるアジア系の民族ですね。
ディジュリドゥ – Wikipedia
この楽器、ものすごい重低音が空気を伝って鳴り響き、楽器が鳴っているというより空気そのものが鳴っていると感じるほど。
説明がしにくいのですが、楽器のある方向から音がするのではなく、自分のいる部屋の空気そのものが音を発しているような、自分が音の中にいるような、そんな風に音が近い感覚なのです。
初めて音を聞いたのですが、この楽器いいですね。かなりファンになりました。
日本協会のトップページに書かれた言葉も素敵です。

オーストラリア大陸の先住民、アボリジニの人々は、
今から4~5万年前からそこに住み、
狩猟採集生活を永々と営んできました。
その彼らが持つほとんど唯一の楽器が、 ディジュリドゥ。
 - Didgeridoo or Didjeridu / Yidaki.
シロアリが喰い、空洞にした1本のユーカリの木の筒を吹く、
それはこの上なくシンプルでディープな
世界最古の管楽器による音宇宙だ。
この太古の音が今世界中に木霊している。
 - Welcome to the Didgeridoo World.

この楽器、実は女性が触れてはいけない掟があるのだそう。
だから女性で演奏できる人は数少ないはず。近藤裕子さんは、師匠がそういう掟を気にしない人で勉強できたんだとか。
かなりディジュリドゥという楽器に魅せられたのですが、空洞があるというシンプルな構造なだけに、自作が可能なんだとか。
さすがにユーカリの木は手に入りにくいので素材はいろいろですが、竹やパイプなど、いろんなもので素材は代用可能なんだとか。
自分専用の、オリジナルのディジュリドゥを作るのも面白そうですね。

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